【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

「モ・ッ・タ・イ・ナ・イ」

※突然、スマホのアラートが鳴った。画面に赤と黒の緊急画面が出現!何だぁっ?慌ただしい音声も入る。「緊急避難指示情報ですっ!」チョッと背筋がザワッと来た。

阿寒町北町に警戒レベル4、避難指示発令!阿寒町北町に警戒レベル4、避難指示発令!」

 

※10年ほど前、阿寒川が大雨で氾濫、大騒ぎになったことはあった。が、その時はケータイに避難指示が来ることはなかった!慌ててTVを点けると、阿寒川が氾濫危険水位を超えたという。20kmほど下流の大楽毛(おたのしけ)にも避難指示が出てる。

 

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(アラートは待ち受け画面が真っ黒、その上に赤の太大文字で「避難指示」と出た!)

 

※すぐに電話がかかってきた。大楽毛に住む義妹たちの一族だ。そう、阿寒町北町はウチとは国道240号線を挟んで反対側の阿寒川寄り。以前の氾濫でもウチまで水が来ることはなかった。お互いに、もう少し様子を見ることにした。

 

※結論から言えば、阿寒町北町も大楽毛も同日夜避難指示は解除された。やれやれだ。が、北町では89人が避難。大楽毛じゃ500人近くが避難したらしい。増水の原因となった雨は、上流の阿寒湖畔で一晩180mm。11月では最多だ。

 

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(14日の阿寒川、上流に向かって。当日は5m程の右手の河岸を洪水が乗り越えた)

 

※最近、「記録的」「初めて」「記録更新」などと言うことばを聞くことが激増した。「いやはや、こんなことが今後まだまだ増えるんだろうか?IPCC気候変動に関する政府間パネル)によると、「あったり前田のクラッカー!」(古いなぁ)だそうだ。

 

 

※阿南で洪水騒ぎが起きた11月10日は、折しも英国グラスゴーで、COP26(国際気候変動枠組条約締約国会議)の開催中だった。共同宣言は草案よりはるかに緩くなったが、それでもパリ協定より一歩踏み込んだ形になった。

 

※だが、根本的に解決するためには、資本主義、共産主義などイデオロギーを含めて、コロナ対応のように、人類の社会変容、行動変容、を目指すしか方法はなさそうだ。

 

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(4日経って水が引けたとはいえ、まだ水勢はスゴイ!

 

※グレタ・トゥウンベルが象徴する若い世代が求めるSDGs。世界も政治も企業も社会も腰を据えるしかない!「モ・ッ・タ・イ・ナ・イ」を生みだした日本。今こそ誇りを持って世界を主導できるチャンスだ。それを逃がすのは「モ・ッ・タ・イ・ナ・イ」!

 

「帰省から帰寒へ」

※釧路にも所縁のある歌人石川啄木は「ふるさとの訛なつかし停車場の人ごみの中にそを聴きにゆく」と詠った。チョッとおセンチだが、コロナ禍はそれに近いような感情を自分に目覚めさせた。感染の休息期を狙って、5年ぶりに信州小布施に帰省した。

 

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(シナノスイーツ)

 

※結論からいえば、これ以上望めない良き帰省だった。親戚一同、小中学校の同級生、それに行きつけだった飲み屋や、商店の店主たち・・・。若者を除けば、殆どがカラダに何らかの障害や不安を抱えてはいたが、宴会のオンパレードになった。

 

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※滞在中に衆院総選挙は与党の圧倒的勝利に終わり、小布施フルーツランドの収穫期も終盤を迎えていた。1週間ほどの至福の時間を過ごし、再上京。かつての会社仲間や、バンド仲間と3日ほど。これも大宴会続き。4日に帰寒してみればすでに裸木だった。

 

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※ハーヴェストから冬将軍地域への旅路はわずか90分。季節変化のスピードはまるでタイムトラベルのようだ。

 

※帰省前にアップロードした北海道豊浦町の「もうひとつの『第2回かいさん総選挙』も決着がついてた。トップ当選は、前回に続いて町特産の「ホタテ」!7504票だった。一方、統一候補として上位をねらった「カレイ、ヒラメ」は最下位に終わった。

 

※▽2位は「毛ガニ」で4163票
 ▽3位は「ウニ」で3786票
 ▽4位は「ボタンエビ」で3085票
 ▽5位は「サケ」で2758票
 ▽6位は「カキ」で2061票
 ▽7位は「ブリ」で1460票

※統一候補として上位をねらった「カレイ、ヒラメ」は808票の最下位。投票総数は前回の10倍を超え2万5175票となった。アメリカなど海外からも投票があったとのこと。

 

※やはり、郷土愛・特産は強い!地域誘導型の日本の政治にも同じことが言えるんだろうが、帰省した信州小布施じゃ、そうとも言えなかった。モチロン、郷土愛の決定的に強い土地柄ではあるけれど、改革志向も決定的に強い土地柄でもある。

 

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※阿寒はいよいよ冬将軍の足音が聞こえてきた。信州への帰省はこれが最後となるかもしれない。「これがまあ終の棲家か雪五尺」(一茶)じゃないが、人口流失が止まらないこの地域への「Uターン組」や「帰省子」がどんどん増えることを願うばかりだ。

 

★どうやら感染は避けられたらしい。体調に変化は無い。

「もう一つの【かいさん総選挙】」

 

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(彩雲)

 

衆議院の「解散総選挙」真っ只中、コピーライターとしては見逃せない、もうひとつの「かいさん総選挙」が始まった。総選挙中なのは、北海道豊浦町。告示も投開票日も衆院と同じ19日と31日。候補者は、同町噴火湾の「海の幸」だ。

 

※名付けて「第2回豊浦町海産総選挙」。1回目も4年前の総選挙と同じ告示・投開票日だった。

 

※思わず膝を叩きたくなる選挙じゃないかっ!国政をパロりながら、同町の観光資源のNO1をPRするという、何とも人を微笑ましい企画だ。政治家どもに見せてあげたい。

 

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                             (写真はHOFFPOSTより)
 
※上は19日朝、貼り出された選挙ポスター。候補者は9種類・8組の海の大御所たち。それぞれのキャッチフレーズが素晴らしい。届け出順に紹介すると・・・
  ➀体は曲げても熱意は曲げない!ボタンエビ

     ➁ 4年越しの思いをハラス!サケ 

  ③噴火湾の華麗(カレイ)なる一族 カレイ・ヒラメ

  ➃トゲのない社会を目指して。ウニ。

  ➄時代の殻を破る!毛ガニ。

     ➅出世するぞ!ブリ

     ➆核の違い(稚貝)を見せつける!前回、トップ当選のホタテ。

  ➇ オイ!俺がスターだ!カキ。

 

※さて、31日に人気NO1を獲得するのは、誰か?何回やっても変化のない衆議院の総選挙よりも、カレイとヒラメの共闘や国際派のサケなど、話題に尽きないコチラの総選挙の方がはるかに面白いっ!

 

★5年ぶりに信州に帰省することになりました。東京にも立ち寄ります。恐る恐るです。帰省の間に総選挙の結果が出ます。果たしてどうなることやら。感染対策を怠りなく恐々と行って参ります。来週ブログお休みします。またのご愛読をよろしくどうぞ。

★catpowerさん、いつも★マークありがとうございます。書きこみができず恐縮です。

 

 
 
 
 

 

 

 

「日本は何色に染まる?」

 

※その日は半袖でも汗を掻くほど暑かった。紅葉真っ只中だった。これまで見たことのない鮮やかな紅葉だった。15年前の10月20日(明日)のことだ。紅葉から始まった3年間の[阿寒・東京二拠点生活]を経て、自分はこの地に充分に溶け込めたんだろうか?

 

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※あの日から16度目紅葉は今も、町を染めている。「16度目の紅葉かぁ。そう言えば、紅葉に囲まれて荷物整理してるうちに、すぐに霜がやってきたっけ!ここが終の故郷になるんだ、と思ったりもしたなぁ・・」 ああ、センチメンタリック!

 

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(行政センター(本州で言う役場)前庭の紅葉。こんな樹が⒑数本ある)

 

※「今頃、生まれ故郷の信州小布施は、栗が溢れ、林檎に埋まってるだろう」センチにに浸ってたら、何たる偶然。姉から小布施栗が届いた。江戸末期の俳人小林一茶が「拾われぬ栗の見事よ大きさよ」と詠んだ、あの小布施栗だ。

 

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※小布施の人々は自分たちのことを(おぶせじん)とは呼ばずに(おぶせびと)」と呼ぶ。歴史や果樹、気候、災害の少なさなどが誇りを生み、その誇りの化学反応が、郷土愛へと結びついて、(じん)ではなく(びと)と呼ばせるんだろうか?

 

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※郷土愛や愛国心は、上から目線じゃ生まれない。その証拠に、「愛国教育」を盛んに提唱したシンゾーは、結果的に教育勅語を中心とした森友学園の教育を支援することになり、モリトモ問題が生まれた。(戦前教育は戦争という怪物を生みだした)

 

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※さて、現在この国に誇りを持てる市民はどれだけいるのだろうか?日本人(にほんじん)ではなく、(にほんびと)と誇りを持って言える人はいま、どれだけ居るんだろうか?頭脳流失が激しい。

 

阿寒町は紅葉に染まってる。さて「岸田」(既視だ=すでに見たことのある風景だ)は何色に染まるのか?シンゾー色に染まるのか?有権者は10月31日を冷静に見ている。

「羽?頭?」

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※朝晩の冷え込みが本格的になってきた。いよいよ結露防止シートの出番だ。何しろ二重ガラス窓でも、朝、窓には雑巾で絞るほどの結露が付いてる。住宅会社ミサワホームは北海道に進出した時、この結露対策の不備で、早期に一度撤退したと言う。

 

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※名物の海霧(じり)が町を覆い、もはや秋の蝶はおろか、冬の蝿も数少なくなった。そう言えば我々は蝶や蝿を「1羽」と数えるが、専門家は「1頭」と数えるのだそうだ。ダチョウやペンギンなどは「羽」ウサギも「頭」ではなく「羽」だそうだ。

 

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(画面真ん中の白く見えるのがエゾリスです。ようやく撮れました)

 

※“熊本県菊池市観光農場で飼育中のエミューが脱走”というニュースが流れてる。「25“羽”が逃げだしました」「3“頭”を捕獲して農場に戻しました」。各局で違うエミューの数え方。おい、おい、エミューの数え方は「羽」なのか、「頭」なのか?

 

※ウェブ辞典によると、『飛べない鳥類で大型のものは「頭」でも数えます。 (エミューも「頭」)』とあった。飛べない大型の鳥「ダチョウやペンギン」との整合性はどうなるのか。

 

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(知る人ぞ知る高級キノコ、ハタケシメジ

 

※人間を含めて、動物の数え方にはいろいろな説があり、定まってないものが多いようだ。が、基本的には一般的な呼び方が正しいらしい。つまりは多数決ということだ。と言うことは、専門家の数え方は専門家の間だけのことになる。

 

 

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(知る人ぞ知る毒キノコ、ツチスギタケ。食えない奴だ!)

 

※「スカ内閣」は『専門家や科学者の間の話』として、「専門家の数え方」に耳を傾けなかった。「キシダ・シンゾー内閣」は、“ヒト”の話を聞くが売りだ。その”ヒト”とは、「アッ、ソー」と「シンゾー」であることが、人事と所信表明で明らかになった。

 

 

※やれやれ、またあの隠蔽、不説明、金権、強権政治が続くのかいナ。今度の選挙でなんとかせねばっ!若者よ、投票に行こうじゃないか!これから負の遺産を受け継ぐのはキミたちなんだよっ!

「大失敗」

※「ど~ん」と鈍い音がした。隣家が薪割でも始めたんだろうか?窓を覗くと下に鳥が横たわってる。「ワッ、アカゲラだっ!」。これまでもコゲラシジュウカラアオジ・・・小鳥が窓にぶつかり、倒れてることは度々あった。が、アカゲラは初めてだ。

 

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アカゲラキツツキ目キツツキ科アカゲラ属。全長20~24cm。翼開長38-44cm。主として北半球。北海道には亜種エゾアカゲラが棲息。黒、白、赤の3色のからなり、オスの成鳥は後頭が赤い羽毛で覆われている。ドラミングで樹の虫を追いだし餌とする(Wikipedia))

 

※手に乗せると「ㇳクン、ㇳクン」。短い鼓動が掌に伝わってくる。嘴も開き、ぐったりしてはいるが、瞼は動いてる!・・・「生きてる!」。自分の掌に「命」が委ねられてるっ!「どうしたらいいだろう」。柄にもなく、パニクった。

 

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※「とりあえず保護しようっ!」段ボール箱の中に柔らかめのスポンジを入れ、ベッドを用意、開いている嘴の横に水を浸した指を添えてみる。変化は無い。何度も何度も繰り返す。・・と、嘴がチョッとだけ動いた。喉から「ゴクリ」という音が聞こえた(ような気がした)。もう一度!「ゴクリ」。確かに飲んでる!寝かせて様子を見よう。

 

 

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※段ボールのベッドにそっと横たえ、愛猫クルルが襲わないように、二重にドアを閉めた。待つ、待つ、待つこと1時間。そっと覗いてみた。すると・・・段ボールの中で立ちあがってるっ!喜ぶまもなくバタバタと飛びあがった!・・・「生き返ったっ!」

 

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(色づいたマユミの実)

 

※「早く戻してあげなければっ!思わず玄関の戸を解放した。「キュっ、キュっ」という鳴き声を残して、アカゲラは裏山目指して一直線に飛び立っていった。瞬間、「シマッタ!」と思った。「生き返りを写真に収めて置けばヨカッタっ!」

 

 

※というワケで、「野生の命の復活ドラマ」を皆さんに観ていただけなくなってしまった。「大失敗」である。だが、自分の脳内には、アカゲラが山を目指して飛翔する歓びの映像が完璧に焼き付けられている。死ぬまで忘れられない5秒間。シアワセだ。

 

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(エゾヤマザクラの紅葉)

 

★新政権が発足した。「“人”の話を聞くのが得意」という新首相。「“人”」とは、シンゾー」、「アッ、ソー」のことか?「市民の声」じゃないことだけは確かそうだ。「大失敗にならぬことを望みたい!」

 

「読書の秋」

※空気が透き通ってる。朝は5℃まで下がるようになった。ナナカマドの実も赤く熟し、キノコシーズンは終わりが近づいてる。・・・コロナ禍、感染第5波と政府の失敗ばかり気になってた数か月、急に本が読みたくなった。

 

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※そう言えば丁度去年の今頃、新たなる知の巨人として世界に衝撃を与えた、「ユヴァル・ノア・ハラリ」の「サピエンス全史」と「ホモ・デウス」に夢中になってた(世界累計部数は2000万部を越えたという)。やはり秋深くなると本を読みたくなるらしい。

 

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※今秋手にしたのは、同氏の「21Lessons」。サブタイトルには“21世紀の人類のための21の思考”とある。帯には「サピエンス全史」で人類の「過去」を、「ホモ・デウス」で人類の未来を描き、「21Lessons」では人類の「現在」に焦点を・・とある。

 

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※何日かかけて読み終えた。・・・読後感?前2作同様、M10の地震に襲われたような衝撃で身体中が沸騰した。似たような読後感を持った人が、世界中で何千万人といたことだろう。サピエンスの「過去」「現在」「未来」三部作が終了したことになる。

 

 

※これまでの人生で読んだ本のBEST5をあげよ!と、問われれば、躊躇なく、R.ドーキンスの「利己的な遺伝子」、S.ハンチントンの「文明の衝突」、そして同氏の3部作を挙げる。いずれも不肖自分の人生に多大な影響を与えてくれた本だ。

 

(冬に備えてエゾリスが庭に。が、まともな写真が撮れない。写真は3月

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※阿寒の片隅は秋麗、「読書の秋」である。地球45億年の、サピエンス200万年のたった一度の秋である。この膨大な時の流れの中で考えれば、明日投票の自民党総裁戦なんて「小せえ、小せえ」。だからこそ、国民としては、凝視しなけりゃならぬっ!