【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

 数字で語る人生!

2009年のプロ野球全日程が終了した。
パ・リーグは、2年ぶりに北海道フランチャイズ球団「日ハム」がリーグ優勝を果たした。道民としては欣喜雀躍、手の舞い足の踏むところを知らずという状態である。
ゴールデンウィーク明け、ミヤマザクラが満開になった頃から一度も首位を明渡すことのない優勝だった。
3年前、在道球団として初の覇権を制した時、ヒルマン監督(当時)は絶叫した。「ホッカイドウはイチバンデ〜ス!」。阿寒に移住した年だけに、郷土愛を喚起される感動的なコトバだった。
全日程終了2日後、新聞に今年の球団、個人の成績表が掲載された。
球団勝敗表、打撃成績、最多勝利投手、最多安打、最多本塁打、最多打点、打撃20傑・・・あらゆる角度からの数字が、これでもか、これでもかというほど並んでる。これほど多様な側面から数字で管理するスポーツが他にあるだろうか?まさに「数字がすべて!」のスポーツ、ある意味で言えば実に奥の深いスポーツといっていい。

8月、夏蝶が盛んに飛び交う頃、日ハムは独走してた。チーム打率は3割近くあった。ナイトゲームの翌日、地元紙「道新」を読むのが楽しみだった。恐らく多くの道民はそうだったに違いない。
選手と同時に観客もファンも数字を共有する。「金子誠首位打者はいつまで続くだろう?」「稲葉は今日何安打したか?」「武田久防御率は今どれくらいか?」
だが、待てよ、果たして数字だけなのか?勝利に貢献した進塁打はどう成績表に現れるのか?ある選手の存在が与えるベンチの活気は、数字にどう反映されるのか?
新型インフルの影響で、日ハムが苦境に陥った時期もあった。ハラハラしながら迎えた終盤、ミヤマザクラはすでに紅葉期を迎えてた。
マジックナンバーが出て約1ヶ月、ノロノロの歩みながら、日ハムはリーグ優勝した。個人タイトルには、日ハム選手の名前もズラリと並んでた。この数字が来期の契約更改のデータになるのだろう。まさに「数字が語る人生」である。
それはそれでいい。だが、このリーグ優勝で北海道にもたらした元気は、どう数値化するのか?ヒルマン前監督の絶叫は?単に経済効果という指標だけではあるまい。
今年も何人かの選手が球界を去っていった。彼らにも在席時の成績がついて回る。数字かぁ・・・。
まあ、リクツはどうでもいいや。日ハムよ、お願いだから日本シリーズに進出して、日本チャンピオンになっておくれ!北海道のファンを宇宙でイチバンにしておくれ!