【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

体感温度のズレ!

サラサラサラ、ザーザーザー。
裏山から絶え間なくホワイトノイズが聞こえてくる。「雨になったかぁ、けど天気予報じゃ今夜から明日にかけて☆マークだったのになあ・・・」
翌朝、理由が分かった。雨の音に聞こえたのは、実は落葉の音だった。

ヤチダモやアオダモ、ハコヤナギなどの葉が一斉に葉を落としたのだ。裏山は木々の間から空が透けて見えるようになった。6月からうっそうと茂ってたのがウソみたい。何だか寒々しい!
室温21.7℃。フツウなら快適室温のはずなのに、長袖を重ね着した。物理的には昨日と同じ室温なのに、なぜこんなに寒く感じるんだろう。理由は明らかだ。
「“目”が体感温度を左右してる!」。梅干を見るだけでツバが出てくるのと同じだ。こういうのを茂木健一郎が言う「脳のクオリア」というんだろう。
動物達もそうだろうか?いや、そんなことはあるまい!佐渡で放鳥されたトキは、これから繁殖期を迎えると言うし、童謡の歌詞にも♪雪やコンコ 霰やコンコ 〜犬はよろこび 庭駆け回り〜♪と、犬の姿がイキイキと描かれてるじゃないか!
きっと体感温度にズレが生ずるのは人間だけに違いない。「人間は、時として“情”が“理”に勝る、結構いい加減なイキモノなんだ!」
頭髪の隙間から地肌が見えるように寂しくなった裏山が、俄かに騒がしくなった。
アカゲラが集団で飛来したのだ。彼らも結婚シーズンを迎えたのだろうか、ドラミングなんぞしてる奴もいる。
アカゲラ、元気だなぁ」早朝ウォーキングをしてるオジサンが声を掛けてきた。ジャンバーを着てない。どうやら寒くはないらしい。
待てよ、人間同士でも体感温度のズレはあるよなぁ。そうそう、物理的に同じ温度でも「寒い」と言う奴もいるし、「暖かい」と言う奴もいる。もし、体感温度のズレの大きい二人が一緒に生活することになったら・・・そりゃ大変だ。しょっちゅう「暑い」「寒い」の喧嘩をしてなきゃならん。
うん、まだ独身の若い人たちに先輩から一言ご忠告。
結婚する前に、お互いの体感温度をチェックしておいた方が無難ですよ!