【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

 植物脳!

一体、どうなっちゃってるんだろう?
連日−5℃前後の日が続くというのに、霜の華と草花が同居生活をしてるのだ。
一度はすっかり土の中で眠りに就いた草花が、すっかり蘇生してしまったらしい。

秋咲きのクロッカスが芽を出し、タンポポは花を咲かせ、綿毛を飛ばす。スミレに至っては、春からず〜と咲いたままだ。体内時計は正常に働いてるのだろうか?
「狂い咲きだべさ、今年は昼間暖かいから、脳が吃驚して目覚めちゃったんだべ!」ウド名人のオトーサンが講釈してくれるた。だが待てよ、動物ならイザ知らず、植物に脳があんのか?

「そりゃ、常識的にはない」と、かつてポトスにビートルズを聞かせる実験をやった友人は言った。「でも、そうかと言って一概に、脳がないとは言えない」。
実験ではビートルズを日常的に聞かせていると、スピーカーに接近するように蔓が伸び、ヘビメタを聞かせると嫌がるように、反対側に身を反らせて伸びたという。
「動物には脳という機関がある。ただ、脳という機関だけが脳なのか?記憶を例に取ると、スポーツなどでの瞬間的な反応は、脳というより筋肉が記憶してるのだ、という説もある。脳の反応速度じゃ、考えられない速度らしい」
この辺になると彼はやけに詳しい。
「心臓の臓器移植手術で他人の心臓を貰った人が、前の心臓の持ち主の癖や声の質になってくなんて話もあるんだぜ。
これなんか細胞記憶としか思えんと、科学者は指摘してるんだ」。
したがって!植物に“脳”という機関はないとしても、全身が脳の替りをしてるんだと思う。それが友人の結論だった。
確かになぁ、植物がどこで温度を感じ、花を咲かせるべき季節を察知し、昆虫や動物達を使って受粉や種を遠くに飛ばす・・・そんな戦略を考え出したのはどこの機関だろう。

やはり、全身に“植物脳”というべき機能を有してるに違いない。「脳無し」「脳足リン」というわけじゃないのだ。
その“植物脳”が季節を間違えた。梗塞を起こしたのだろうか?単に熱法則に従っただけか?何れにせよ環境との係わり合いの話だろう。
じゃあ、“動物脳”いや、人間の脳はどうなんだろう?環境とどんな係わり合いを持ってるんだろう。
温暖化が指摘される中、かなりシンパイになってきた。

(※写真の雪のクロッカスは今朝、他は全て12月1日の午後、撮影したものです)