【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

 ジョロウグモ!

人類はそのチエを殆ど自然から学んできた。が、まだまだ自然のチエには遠く及ばない。例えばクモのチエだ。
クモは空を飛ぶと言う。「日本からアメリカに成層圏飛行し、移住するクモは多い」という科学記事を何度も読んだ記憶がある。
「バルーニング」と言うのだそうだ。彼らは尻から出した糸を気球代わりに、太平洋をいとも簡単に飛び越える。
だが、そんなのは大したことじゃない。この糸は驚異的な特性を持ってるという。「軽い」「強い」「粘る」「細い」「弾力」がある・・・。このクモの糸の驚異的な特性に、人類は最近になってようやく注目し始めた。“Web”はクモの巣の意味である。クモの巣の概念がインターネットの根幹を成した。
こんなのは序の口。最近、科学者達が注目し始めたのはその「強さ」だ。何しろ同じ太さの鋼鉄の5倍の強さがある。ナイロン糸と比べても2.5倍。クモの糸を鉛筆の太さに撚れば、大型ジェット機だって吊り上げることが出来る。
人類は未だにこの糸の強さを持つ繊維をつくり出せてない。なんなら、いっそのことクモの糸ブロイラーのプロジェクトを考えてみたらどうか、などと思っちまう。ま、これは環境保護派やら昆虫協会やら動物愛護団体から批判の嵐を喰うことは間違いない・・・。
写真のクモは調べたところ、徘徊性クモの仲間の、イオウハシリグモもしくはクサグモと思える。が、専門家じゃないので結局のところ何グモかよく分らない。
しかし!ジョロウグモじゃないことは確かだ。
紫色の派手なティーシャツを着て♂を粘る糸で離さぬ、なんて決してしないモン!