【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

住宅難?食糧危機?

高く伸びたヒマワリの陰に何か蠢いてる。「ノライヌかなぁ?」
だが、姿をはっきり捉えることが出来ない。暫く目を凝らしていると「分った!」タンチョウだった。しかも二羽いる。
冬場は、すぐそばの中学校のクラウンドで餌付けをしているので頻繁に見かけるが、夏場は珍しい。

二羽のタンチョウは、抜き足、差し足、恐れる風もなくユックリと近づいてきた。よく見るとまだ幼鳥だ。頭が茶色い。今年孵った子だろうか、きょうだいだろうか?
草刈跡を盛んに啄んでいる。きっと草刈跡に潜むドバミミズやバッタの類を啄んでるのだろう。
タンチョウはかなりテリトリー争いが熾烈だという。釧路湿原が住宅難になったのだろうか、それともこの異常気象で食糧危機に陥ったのだろうか?
それにしても二羽は実に堂々としてる。トラックが近くを通っても顔を上げるだけ。警戒心が全くない。
「そういえば、二ヶ月ほど前、隣人が寝室を覗かれてたと言ってたなぁ」。よく言えば好奇心旺盛、悪く言えば助平だ。
モチロン、特別天然記念物の来訪は嬉しい。この上ない贅沢である。しっかしなぁ、こんなに警戒心が無くていいんだろうか?そのうち交通事故やビニールなんかで窒息死しちゃうんじゃないか?別のシンパイが頭をもたげてくる。
まぁ、一度人間が手を入れたら、ずっと手を入れ続けるしかないのだろうけど、それにしても共生の難しさを考えさせられる。