【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

 ♪ハマナスの〜咲く頃〜♪

森繁久彌から加藤登紀子へと受け継がれ、第13回日本レコード大賞・歌唱賞に輝いた名曲「知床旅情」。
その出だしは♪知床の岬に〜 ハマナスの咲く頃〜♪である。
学生時代ハワイアンバンドを演ってた頃、リクエストに応えるために持ち曲としてた。

(今はまさに、♪ハマナスの〜咲く頃〜♪ 今年は少し遅いという)
だが、“ハマナス”がどんな花かは、阿寒に移住して初めて知った。花を知りもしないで大観衆の前で堂々と演奏を披露してたのだから、無責任といえば無責任である。
ハマナスは実が梨の実に似てることから、元々は「浜梨」と言ったらしい。だが、それが段々に訛って「浜茄子」という呼び方になったという。確かに秋に実る実は、茄子に似てないと言えないこともない。
因みにハマナスバラ科の落葉高木である。枝には棘があるから「日本の野バラ」と言ってもいい。

(白いハマナスは始めて見た。ミツバチが盛んに蜜を吸ってた)
本来ならばバラは八重の花弁を持ち、ゴテゴテと暑苦しい。だが、この花はどことなく頼りない。妙に清楚である。
さらには、この花がオホーツク野付半島(のつけはんとう)の海岸線に沿ってポツラポツラと咲いてる姿を見ると、仄かに涼しさが漂ってくる。
森繁久彌も1960年、映画「地の果てに生きるもの」の撮影の際、その清楚さに心を奪われたんだろうか?
猛暑と節電に耐える本州の皆さんに、ほんの少し、涼をお届けしたい!
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