【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

野性、野菜、カン違い!

▼不明を恥じる、とはこのことである。何を隠そう、実はコチラで呼ぶ「ヤマワサビ」を、「北海道原産、山奥の林の中に自生する根ワサビのこと」とばかり思い込んでた。モチロン伊豆などで育つ本ワサビとは違い、水辺じゃなくとも十分育つ、ということぐらいは知ってた。

(一度間違えて刈ってしまったけど、今じゃ10株以上になってる。練りワサビの原料だという)
▼だから、裏庭にそれを見つけた時は感動した。「野性が、向こうから訪ねてきて自発的に野菜化した!」こんな事っちゃ、そうあるもんでない!ところが……である。「ヤマワサビは、北海道原産じゃない!しかも、自発的に芽を出したわけでもない!」そう分った時は、本当に恥ずかしかった。
▼「ヤマワサビ」の出身地は東ヨーロッパ。本名ホースラディッシュアブラナ科の耐寒性多年草。明治時代に食料として導入されたレッキとした野菜だったのだ。生命力が強く、耐寒性が高いので、北海道では野草の中に進出していった。
それを、裏庭に自生したと勘違いしたわけである。しかも……実は、知り合いが植えたものだった。

(こんな株が20か所以上も…。そのうちミツバに埋もれてしまうかも)
▼恥がもうひとつ!写真のミツバは毎年、倍々ゲームで繁殖してるのだが、コチラも「自生」と勘違いしてた。しかも子供の頃、クローバーをミツバと呼んでたせいか、このセリ科のミツバは「西洋ミツバ」、つまり外来種と思い込んでた。
▼いやぁ、これが実は本州〜九州の山地に自生する日本原産種。ま、自生するところまでは合ってたけど、出身地を間違って思いこんでるとはね…。非国民と言われるかもしれない。この分じゃ、過去の記憶を丸洗いしないといけなくなるかも知れんなぁ…。