【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

「感動を与えたい?」


20日、東京銀座で史上初オリンピック・メダル獲得者の凱旋パレードがあった。沿道には50万人もの人が繰り出し、その熱狂ぶりはテレビ画面からも伝わってきた。メダル獲得シーンを思い出し、再度感動に浸った人も多いことだろう。
▼金メダル獲得は目標の15個より大幅に下回ったが、メダル総獲得数は史上最多となった。ハラハラ、ドキドキに湧いた17日間、選手、関係者たちの日夜研鑚、努力に改めて感謝したい。


▼だがその一方で、以前から感じてた違和感を再確認したも事実だ。その違和感とは、スポーツ選手へのインタビューでよく聞く、「感動を与えられるように頑張ります!」という言葉だ。
▼この「感動を与えられるように」という言葉を聞く度に、「チョッと待て!キミに感動を与えて貰うほど感動に飢えちゃない!与えてなんか貰いたくない」という、普段は顔を伏せてる反骨精神が蘇る。「感動を与えるという言葉は、ゴーマン過ぎないか?」
▼感心したのは卓球の福島愛ちゃんだった。彼女は、オリンピック出場前に慰問した大震災の避難施設で「皆さんに良い報告をお届けできるように、頑張ってきます」とスピーチした。この「届ける」という言葉が素晴らしい!


▼「感動を届けられるように」でも、「元気を届けられるように」でもいい。ともかく上から目線の「与える」じゃなく
謙虚な「届ける」姿勢が大切だ。我われは他人に対してその程度しかできないのだ。
▼阿寒ではカサブランカがピークを迎えた。同じカサブランカでも、こんなにいろいろ種類がある。その発見をチョッとだけ皆さんに「お届け」したい。猛暑にあえぐ「日本列島への残暑見舞いでもある」とも思った。だが、こうして並べてみると、う〜む、随分暑っ苦しいし、押し付けがましいなぁ…。