【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

 サバイバル術!

▼「風雪に耐え、粘り強く“生き残る”、これが最も至高な生き方じゃよ」と、中学の教師は言った。その意味では、写真の牧草も連日の氷点下や20cmもの雪に耐え、来年の春まで“生き残る”覚悟のようだ。
▼だが“生き残り”が至高な生き方となるとは限らない。時には人々に嫌悪される”生き残り”もある。その嫌悪される“生き残り”とは……不肖ワタクシが「汚沢」と呼ぶ政治家のことである。

(冬には草は枯れるものだ、というイメージがあったが、厳寒、耐雪、耐鹿の遺伝子を持ってるようだ)
▼若くして自民党の大物政治家にのし上がり、「剛腕」とまで呼ばれた彼は、1993年自民党を離党し新進党を結成。1994年には新生党を結成する。
▼その後1998年には自由党、2003年には民主党と合流、2012年に民主党を離党して「国民の生活が第一」を結成する。そしてご存知のようにこの11月に新党「日本未来の党」に即刻合流した。
自民党を離党してからの彼は、まさしく政界を漂流する幽霊船である。さまざまな夢で船体をきらびやかな豪華船に見せながら、政界の亡霊や亡者等を潜ませて七つの海を漂ってる。

(生き残りをかけて、エゾシカは何でも食べる。庭のオンコの葉だってコチラの想いを斟酌しない)
▼だがこの間、良かれ悪しかれ日本の政治が彼を中心に動いてきたのは事実だ。通常の船長のように表に出ることは少なく、船底にジッと潜みながら次々と指令を出す。その結果、政権交代という衝撃をも成し遂げた。さて、今回の総選挙で彼は船底から嘉田船長に向けてどんな指令を出すのだろうか?
▼選挙の終了後にも興味はある。寄せ集めの艦隊はどんな航海をするのだろうか?もしかしたら、船が沈没する前に、またすぐに新しい、それも少し小さめの船を作ることになるのかもしれない。
▼お陰さまで、サバイバルとは、風雪にじっと耐えるだけじゃなく、野性顔負け、血みどろの闘争が必要なことを知った。「汚沢センセイ、サバイバル術を教えてくれてありがとう!中学の教師の言より役に立ちそうです」