【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

 「リセット」できないモノ…


(−20℃超の朝の阿寒富士と雌阿寒岳。凍れる!シーンという音が聞こえてきた)
▼日本人は「水に流す」のが好きである。機会ある度に、上手くいかなかったことを「水に流して」新しいスタートラインに立とうとする。だから節目の変わる新年が大好きだ。去年は「水に流しちゃう」のである。
▼さて。これが昔からの日本人の価値観だとすると、日本人は昔からパソコンのリセットボタンを知っていたことになる。現代世界に誇れる、革命的デジタル人種というワケだ。
▼だが、世の中は総じてアナログ系だ。熱帯地方がある日突然氷河に覆われることもなく、北極圏の氷がある日突然なくなる訳もない。不肖ワタクシの手足の疼痛も、元旦を期して全面治癒することもないだろう。
▼異常気象、内戦、金融危機、領土問題、原発問題、指導者交代、ミサイル…。今年もウンザリするほど、いろいろあった。本音じゃ「すべてを水に流して」人生「リセット」、ガラガラポンしたいと思ってる人も多いだろう。

▼それはそれでいいけど、でも「リセット人生」だってすべてを「水に流せる」訳じゃない。だから一点突破全面展開を狙うんじゃなく、毎日を地味に積み重ねることが大切になる!
▼さて。今年も残すところわずかだ。ま、すべてを「水に流せる」ワケもなく、さりとてすべてを引きずることもなく、いい新年を迎えたいものだ。
▼すでに冬芽も春をにらんで準備を始めてる。阿寒富士も、暫くは変らぬ姿で居てくれることだろう。皆さん、よいお年をどうぞ。