【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

太陽さん!

▼なかなか使えない言葉がある。それは「ママ」だったり「パパ」だったりする。「内地」だったり「シバレル」だったりする。きっとこれまでの生活習慣になかった言葉遣いだからだろう。その意味で「太陽さん」が使えない。

(木の間を抜けてくる太陽。朝がどんどん早くなり始めた。何だかUFOみたいだ)
▼コチラの人は太陽に親しみを込めて「さん」付けで呼ぶ。移住当初から意味は分ってた。冬に太陽が射すと家の中は一気に暖かくなる。厚着をしてると汗をかく。車だってハンドルが熱くなるほどだ。
▼が、午後2時には光が弱々しくなり、−20℃に向けてグングン冷え込み始める。午後4時には真っ暗。長くて寒い夜が始まる。太陽は、そんな冷酷な暗黒の救世主なんである。だから「さん」づけになる。本州の人々が感じる太陽へのありがたさと、ありがたさの度合いが違うのである。

(前の写真を摂ってから何十秒としか経ってないのに、陽射しの強さが変ってる)
▼ま、言ってみればエジプトの太陽神信仰に近いんだが、不肖ワタクシにはどうしても「太陽さん」が使えない。気がつけば荒っぽく「太陽」と呼び捨てにしてるのだ。
▼無意識に「さん」づけで呼べるようになるのは何時になるんだろう。そうなるまで、一丁前の移住とは言えないんだろうか…。う〜む、今頃になって意外なカルチャーショックを感じてる。