【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

福が来た!

▼来た!来た!来た!いよいよ福寿草が来た!一昨年は2月22日、去年は4月7日が開花初日だったから、今年はその中間ぐらいになる。雪が多かったから去年より遅いと思ってたが、やれやれ、記憶違いだった。

(雪が消えてわずか5日で花が開いた。移住当時はなかったが、どこからか風で飛んで来たらしい)
▼辞典には、福寿草:別名元日草、朔日(1月1日)草。春の到来を告げる代表的な「春告げ草」。花言葉は[永遠の幸福][幸福を拓く][祝福]などとあった。黄色の花弁は、確かに誰が見ても幸せ色だ。
キンポウゲ科多年草:学名アドニス・アムレンシスと言うから、ロシア・アムール川近辺の原産かなと想像したらその通りだった。それにしてもアムール川近辺からの移住組が、なぜ和名「福寿草」という名付けになったのか?
▼どうやら秘密は江戸時代初期にあった。アドニス・アムレンシスは、旧暦の元旦近くに雪を押し上げて咲く。しかも咲いてる期間も長い。つまり、めでたい花と言う意味で「福」と「寿」をあてたと言うのが真相らしい。

(去年の4月7日の「春告草」。降った雪にもめげず今にも咲かんばかり。逞しい生命力)
▼そうかぁ、新暦では3月に咲くにも拘わらず、新年の季語となってるのはそれが理由なんだ。与謝蕪村の句が思い出される……。
・朝日さす老師が家や福寿草
▼しっかし、このめでたい春告げ草に毒があるとは知らなかった。強心作用や利尿作用がある反面副作用が強く、食すと死に至ることもあるという。テレビ信州の番組でレポーターがフキノトウと間違えて食べ、大騒ぎになったこともあったらしい。(幸い無事だった)

(太陽が出ないと花弁を開かず寝てる。10:00過ぎには何千株と言う株が一斉に花を開く。暖か〜くなる)
▼いずれにせよ、例年この2〜3輪から群落が小波のように咲き始め、やがて裏山全体が黄色の[祝福]に包まれる。そして半月近くは、[幸福]と同居する。う〜む、これはやはり金銭には代えがたいゼイタクだ…。