【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

「巣立ち!」

※大学の学生課や企業の人事担当者は「5月病」の季節が過ぎ、ホッと一息というところだろう。「5月病」とは新しい環境に馴染めない新人たちが罹りやすい、軽い「うつ症状」のこと。この期間に不登校や離職をしたりする。
※一体なぜ「5月病」に罹るのか?私見だが、それまでの環境が過度の「温室」だったせいじゃないか?新しい環境に対する免疫が形成されてない。ある企業では「上司に注意された」理由で、一週間で辞めた子女がいたという。

(去年の今頃の写真である。今年は見かけない)
※エゾフクロウにとっては、6月が「ルーキー月」になる。コチラは母親に注意されたからと言って離職したり不登校になったりするわけにはいかない。ひたすら自分で餌を摂る技術を身につけ、独り立ちせねばならない。
※エゾフクロウの生態はよく分ってないが、孵化して50日ぐらいで巣立ちするらしい。その間親は昼間は見守り、夜捕食した餌を一生懸命雛に届ける。モコモコの羽毛をした雛が外界に姿を現すのは「巣立ち」間近のことである。

(この日は、30mほど離れた樹へ飛んだ。だがその後、再び巣に戻った)
※そこから自立への道が始まる。巣から出た雛は、樹を上へ上へとよじ登り自分の居場所を見つける。よじ登りに失敗して、樹の下に転落することもあるという。親は見守るしか術がない。だが、基本的には大抵再び巣に戻る。これが「巣立ち」だと聞いた。

(親は見守るだけ。こんなやさしい顔をしてるが夜は容赦ない捕食者だ。流石猛禽類…)
※「巣立ち」の期間は、親鳥の支援も受ける。その期間がどれくらいか、よく分っていない。そして、暫くすると雛は巣には戻らなくなる。それが「巣離れ」だと聞いた。「巣立ち」と「巣離れ」は広辞苑じゃ同じだとしてるが、どうも違うらしい。
※人間の「巣立ち」は何時か?「巣離れ」は何時か?江戸時代は14歳で元服したという。我々も18歳成人制度、国民投票権、選挙権付与の導入を早めたほうがいいんじゃないだろうか?早く「巣離れ」したいと思ってる若者も多いはずだから…。