【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

釧路湿原の新しい風!

※こよなく釧路湿原を愛した一人の青年がいた。彼は戦前から湿原に分け入っては、「湿原の風」を心で聞き、「湿原の生命」を肌で触って、幻想的にカンバスに描き映した。

(国道240号線沿い、国際ツルセンターの隣にある。このオープンのお陰で、いきなり文化的の香りが漂う)
※彼とは、「湿原の画家」として著名な「佐々木栄松」(ささきえいしょう)画伯のことである。洋画に日本画の技術を取り入れた独自の手法。雄大な風景を幻想的に描いた心象風景画は、全国的に高い評価を得ていた。
※代表作「釧路湿原」(1987年)は、赤を象徴的に使った釧路湿原の心象風景画である。生前、「この燃えるような赤こそが私の心に映る湿原の色。湿原から湧き立つエネルギーが強い赤なんだ」。そう語ったという。その佐々木画伯が昨年1月他界した。98歳だった。
(大胆にして繊細、豪放にして緻密、哀しみと希望、西洋と日本、静と動、現実と幻想…さまざまな対局が凝縮されている)
※その後の展開は、彼のエネルギー溢れる心象風景画そのものかもしれない。先週6月15日。彼の作品を所蔵・展示する「佐々木栄松記念 釧路湿原美術館」が、ウチから3.7kmの場所にオープンした。
※運営するのは、NPO法人「佐々木栄松記念 釧路湿原美術館」(片野良一理事長)。故人の遺志を尊重して全国の「栄松ファン」とNPO法人を立ち上げ、約2000万円の美術館開設資金を集めた。不肖ワタクシの友人画伯も参加してる。そして600点の作品を所蔵する美術館のオープンにこぎつけた。NPO法人が美術館を運営するのは、道東では画期的である。

(美術館のシンボルマークとも言える、画伯のサイン「栄」を壁面につけたかったと高野副理事長は言う)
※晩年、実の娘のように画伯を支えてきた、副理事長にして法定代理人の高野範子氏は言う。「空襲で亡くした子供の哀しみと希望、そして成長をず〜と幻想的にカンバスの中で育ててきたんだと思います!」
※ともあれ、阿寒町には今までにない新しい「文化」が舞い降りた。ウレシイ限りである。今後何回か、この美術館情報を発信していくつもりだ。皆さんも一度、この湿原の新しい風に吹かれて観たいと思いませんか?

NPOから原画の画像の提供を受けたのだが、未熟なスキルのせいか、またはシステムのせいか、残念ながら画像を直接アップロードできなかった。代わりに美術館でもらった記念品のファイルを撮影してアップロードした。NPOの皆さん、折角貴重な画像をご提供頂いたのに申し訳ありません。