【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

 役立つ「ウドの大木!」

※移住して最初に気が付いたのは、町の人たちの会話の中に「山」が頻繁に登場してくることだった。「山ブドウ」。これは当然すぐに分った。栽培種じゃない野性ブドウのことである!

※「山親爺」も何となく分った。多分、ヒグマのことだろう。「山わさび」は、自生する野性の山葵に違いない!だが、これはとんでもない勘違いだった。実は西洋ワサビ「ホースラディッシュ」のことだったのだ。
※モチロン、「山ウド」は当たった。当然だと言えば当然だが、アチラコチラに自生する「ウド」のことだった。でも、なぜ敢えて「山」をつけなきゃいけないのか?フツーに「ウド」じゃいけないのか!
※というのも、身体ばかり大きくも役に立たない人のことを「ウドの大木」と揶揄するけど、決して「山ウドの大木」とは言わない。「山ウド」と「ウド」の違いは何だろう?

※その「山ウド」が道路脇や牧場の土手に花を咲かせている。可憐な花だ。まるで町を囲むようにアチラコチラに咲く、この花を見かけると、改めて贅沢な気分になる。「都会じゃ味わえない光景だ」。
※そうそう、「山ウド」「ウド」の違いは別として、「ウド」の名誉のために言っておかねばなるまい。「ウド」の若芽は柔らかくて食用になるし、根は漢方薬の独活(どっかつ)、発汗・解熱・鎮痛剤として威力を発揮する。
※決して馬鹿にされる「大木」なんかじゃなく、大いに役立ってるのである。ウドの花は、そのことを必死にアピールしようと思ってるように見える…。健気なんである。