【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

氷解!


(美幌峠(びほろとうげ)から見下ろす屈斜路湖は、まだ全面結氷してた)
※小学1年生の国語テストでこんな問題が出された。「雪や氷が解けると何になりますか?」。正解は「水になる」。殆どの生徒は○だったが、「春になる」と書いた生徒がいた。この生徒は×だった。だが、「春になる」だって正解じゃないのか?
※「雪解け」は対立緊張の緩和などで頻繁に使われるし、「氷解」も疑いがすっきり晴れる意味で盛んに使われる。久しぶりに訪れた屈斜路湖(くっしゃろこ)はいま、その両方を体験できる季節だった。教育関係者が体験しておくべき季節だ。

(氷の下に水の道があることを実感。もっともこの一帯は湧き出る温泉で冬でも凍らない!)
※「クッシー」で一躍、名を知られるようになった屈斜路湖は厳冬期、全面結氷すると氷の表面に稲妻のような盛り上がりが走る。あたかも神が通った痕のようだとして「御神渡り」と呼ばれるのだが、実は「氷解」は岸からじゃなく、ここから始まるみたいだった。

※水が流れる川のように幾筋もの氷の割れ目が見える。「居残る冬と押し寄せる春」のせめぎ合い。「氷と水」とのせめぎ合い。色で言えば「白と青」のせめぎ合いでもある。越冬を本州で過ごした水鳥たちがシベリアへの旅の途中、羽を休めていた。

※ところで、大人に小学1年生と同じテスト問題を出したらどんな答えが返ってくるだろう?「水になる」は、正解じゃない!「正解はひとつに非ず!」と言うのが正解だ。「プーチン大帝」もいい加減にオトナの正解を出して、「氷解」を試みなきゃならない。
(前日吹雪いた雪が吹き溜まりを造ってた。残雪の上に新雪の吹き溜まり…。季節は一筋縄じゃいかない)