【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

脱皮!


(ネコヤナギから若芽へと順次変わっていく様は、まるで毎日スロー再生の映像を見てるようだ)
※かつて営林署に務めてた古老は、「ここら辺りのヤナギには8種類ある」のだという。調べてみたら、エゾノカワヤナギ エゾノキヌヤナギ、エゾヤナギなど、10種類ほどの名前が出て来た。そのため一斉には芽吹かず、時差芽吹きとなる。

(このネコヤナギはエゾヤナギのものだろうか?芋虫みたいに大きい)
※ただ、ネコヤナギから若芽へと変化していく様はどのヤナギにも共通してるようだ。それはまるで蝉や蝶が幼虫から成虫へと脱皮して往く光景のように思える。そして春の遅い道東地域も、初夏へとモーレツなスピードで脱皮するようにも思える。

(秋まきの牧草が緑の芽を出し始めた。乳牛の放牧も間近だ)
※「脱皮」・・・この言葉は国にも、世界にも人間にも当て嵌るのかもしれない。われわれ人類は発生以来、一体何度「脱皮」を繰り返してきただろう。「脱皮」を繰り返してきた割には、「成人」になってない気がする。その証拠に戦争や紛争が絶えない。

(雌阿寒もだいぶ雪が消えた。黄緑の水彩絵の具をひと刷毛刷いたようなヤナギの林のコントラストに癒される)
※われわれ人類は、これから「脱皮」を繰り返しても、永遠に「成人」にはなれないんだろうか?ヤナギは黙って若芽を広げていくのみだ。

★写真は5日前のもの。今は、石川啄木の「やはらかに柳あをめる北上の岸辺目に見ゆ泣けとごとくに」状態になっている。