【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

 苦っ!旨っ!認知予防っ!

※かつてオジサンたちの相棒だったビールの売れ行きが随分と落ちている。一方、この秋「プリン体ZERO」「糖質0」をキーワードにした機能系発泡酒が4大メーカーから出揃い、熱い商戦が展開され始めた。揃いも揃って売れ行きは好調だという。

(これがビールの色や、香りや、苦みや、泡になると思うと、何とも可愛い限りだ)
※近年のビールにまつわる健康意識を反映した結果と言えそうだが、第3のビールも含めて「ビール系」を語る上で、忘れちゃならない原料がある。そう、ビールの苦み、香り、泡の主役を演じ、雑菌の繁殖を抑えるホップのことである。
※和名「西洋唐花草」(セイヨウカラハナソウ)。アサ科の蔓性多年草で雌雄異株という特徴を持つ。原産はカフカス地方。紀元前6世紀頃にはメソポタミアですでに使われてたらしい。その後各地に栽培が広がり、日本では1897年(明治10年北海道開拓使が栽培を始めたという。

※背の高さ7〜12メートルにもなり、雌株は松笠みたいな毬球(花じゃない)を付ける。この毬球中にルフリンという黄色の粒子が存在し、それがビールの色や香りや苦みを付けると言うワケである。日本で自生するのは北海道の一部だけだという。
※最近ではビール以外に、胃健、鎮静作用、糖尿病改善などさまざまな分野で効果が認められ、ヨーロッパでは民間薬として活用されている。2006年にはサッポロビールポリフェノールの一種「ホップフラボノール」を発見、花粉症の軽減効果があることを突き止めた。

(ミズナラの木に弦を巻き付け伸びていく。そこから毬球をぶら下げる。こうなるとまるで“ホップツリー”である)
※そして・・・今年1月京大とサッポロビール研究チームは、アルツハイマー認知症の予防効果があることを確認したと米科学誌「プロスワン」に発表、注目を浴びた。・・・・・・バンザ〜イッ!「ビールを大量に飲めば、アルツを予防できるっ!」
※が、現実はそう甘いもんじゃなかった。現時点では、製造過程でこの部分を除去してしまうので効果は期待できないんだとか。う〜む、上手くいかないなぁ。ただやはり、植物のもつ力を人間は真摯に学ぶ必要があるなぁ…。
※そうそう、話は違うが、今度の内閣改造で日本は「コクがあるのにキレがある」国になれるんだろうか?ま、発足時から3割の国民には「苦っ!」だけの政権だったワケだが、これから7割の国民に「クソ苦っ!」を発売することだけはお止めいただきたいっ!