【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

 “ロキキマロキ”!

JR東日本に「飯山線」と言うローカル線がある。ワタクシの出身地「小布施」の千曲川対岸「豊野駅」から千曲川に沿って新潟県長岡市越後川口駅」を結ぶ全長96.7キロの路線である。全部で31駅。日本でも名うての豪雪地帯を這うように進む。
※中間の「森宮野原」では、かつて7メートル85センチの積雪を記録したこともある。こうなると鉄道と言うライフラインはとてもじゃないが確保できない。それでも、旧国鉄は地域の公共の足として、何とかしたいと知恵を絞った。

(飯山線は現在でも3時間に1本ほどしか走らないらしい。通勤、通学はどうしてるんだろう…)
※その結実が“キマロキ”だった。これが何だかわかりますか?「キ」は機関車の「キ」。「マ」はマックレーの「マ」、「ロ」はロータリーの「ロ」。つまり、「キマロキ」は機関車・マックレー・ロータリー・機関車をつないだ4重連除雪システムです。
※先頭を機関車で引っ張り、マックレーで線路の中心に雪を集めロータリーで吹き飛ばす…。従来の雪をどけるラッセル車とは比較にならない先進システムでした。が、これでもしょっちゅう立ち往生して線路を確保できなかった。

ロータリー車とブルドーザーの共同作業。不肖ワタクシ命名の「ロブ」システム)
※ならば「これじゃどうだっ!」…旧国鉄はまた知恵を絞った。「ロキキマロキ」。構成はわかりますよね。それでも歯が立たなかったことが何回も…。田中角栄の「列島改造論」は、良くも悪くもこういう地域の背景があったからだろう…。
※一昨日、久しぶりに市道に除雪ロータリー車が投入された。流石に重機の力は見事だ。アッと言う間に二車線の道路が拓かれていく。が、今回の雪はとてつもなく重いらしく、以前見た除雪のスピードはない。しかもブルとの共同作業だ。「ロブ」と言うわけだ。

ロータリー車投入2日目の朝。市道は確実に切り拓かれていく。これで孤立は心配なくなった)
※道東のこの2か月の週末サイクル暴風雪で、いろいろ考えさせられた。地球温暖化爆弾低気圧、一週間サイクルの天候、ライフライン…。が、何よりも考えたのは頭でっかちの「地方創生論」だった。我が首相にはぜひ、道東の冬を過ごしてもらいたい。

★今朝も雪が降り始めた。これで8週末連続だ。まだ、わずか5センチほどだが、どうなるんだろう?折角ロータリーで掻いたのに…。徒労感が残る。今日は昼前から蕎麦打ちの会。カラ元気だして行ってくるかっ!