【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

オウジシギ!

※歩いていると突然、「ギギ〜ッ、ガガ〜ッ」と汚い声で呼び止められた。呼び止めたのは誰だっ?かすかに聞き覚えのおある声だった。「オウジシギだっ!」鳴き声は何度も続く。今年も繁殖期になったようだ。

※声を頼りに所在を探ると、上だ。電柱のてっぺんに彼はいた。こんなに近くで見たのは初めてだ。それにしてもなぜ「王子鴫」(オウジシギ)と名付けられたのか?この2年間フシギだった。急降下しながら求愛するのが「王子」のように格好いいからか?
※いやぁ、改めて己が浅はかさを思い知った。帰宅してもう一度調べてみたら、実は「オウジ」じゃなくて「オオジ」!「オオジシギ」だったんである。「オウジ」と思いこんだ決定的なミスだ!和名は「大地鴫」とあった。

※オオジシギ。チドリ目シギ科、タシギ(田鴫)属、準絶滅危惧種。オーストラリアなどから夏の北日本に飛来、繁殖する。体長約30センチ。急降下ディスプレイフライトをすることで注目される。その音はまるでジェット機音のようで、「カミナリシギ」の別名もある。
※確かに羽切音はすごかった。米粒ほどにしか見えない上空から、一気に20mほどの高さまで急降下、反転する。この時に出る羽切音で雌にアピールしようというワケだ。これを何度も繰り返す。いやぁ、「大地鴫」の雄も大変だ!

(・蒲公英の綿毛一村むせてをり)
※「オオジシギ」は、毎年タンポポの綿毛が大量に浮遊し始めるこの時期に飛来する。毎日牧場の上空を駆け回り子孫を残すのに必死だ。タンポポも綿毛で子孫を残そうと一生懸命だ。だが、この国じゃあ人間は子孫を残しにくい社会状況になってる…。う〜む!