【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

 なぜっ?なぜっ?

※世の中には「なぜっ?」と思うことが山ほどある。と、なれば、真相や真実、事実を知りたいのが人間の常だ。が、殆どは日の下に明らかにならない。
※今回の、大雨特別警報もその一つだ。概ね温暖化が影響してるのは間違いないようだが、そのメカニズムが完全に解明されたとは言い難い。なぜ、これほど広域になったのか?

※歴史的長期にわたる“蝦夷梅雨”もその一つだ。もはや、これまでの経験は役に立たなくなったんじゃないか?キキちゃんの行動もこれまでは見られなかった。

(もうお馴染みのヤマザクラ夏紅葉)




※キキちゃんは、この辺りをテリトリーにしてるキタキツネである。1週間に3回は見かける。大抵はトボトボと庭を通り抜け道に沿ってどこやらに姿を消す。足取りは意外と早い。
※が、この日は違った。道の真ん中で寝そべり始めたのである。こんな光景は初めてだ。と、寝そべってるキキちゃんの許に何かがトコトコトと走り寄った。「子供だっ!」

(国道に続く道路の真ん中で寝そべるキキちゃん)
※キキちゃんは寝ぞべったまましきりに子狐を舐めてる。愛情たっぷりだ。と、そこへもう1匹子狐が!こちらのほうは活動的だ。子狐は達はキキちゃんに纏わりついたり離れたり…。
※見ているコチラのほうがウラヤマシクなるほどの家族愛を感じる。30分ほどそんなことを繰り返してた。(と言うことは、その間全く人通りがなかったことになる)

※そうこうするうちキキちゃんは子供を引き連れて斜向かいの公住の陰に姿を消した。が、話はここで終わらなかった。反対側の道路に目を移すと何やら狐らしきものが蹲ってる。


(子供が二匹。キキちゃんの愛情と子供達の甘えぶりは見ていてウラヤマシイ)
※暫くするとキキちゃん一家は、そのキツネの前に姿を現したのである。蹲ってたのは父親だったかもしれない。一家は合流して暫く戯れた後、今度はコチラに向かって歩いて来た。
※自分の前を何事もなかったように堂々と通り抜けると、三差路を右の奥に向かって悠然と歩いて行く。歩くのは道の真ん中だ。子供たちがその後に続く。初めて車がやってきた。

※子供達は両脇の草むらに富んで逃げたが、キキちゃんは動じない。車はスピードを人間が4歩く速度ぐらいに下げキキちゃんの脇をゆっくりと通り抜けた。続いた車も同様だった。
※車が通りすぎると子供達はキキちゃんの後に走り寄る。キキちゃんは、彼らを迎えるように振り返った後トコトコと走り始めた。こうして3匹は200m先へ豆粒のように消えていった。


(反対側の道路で合流するキキちゃん一家)
※約1時間、自分はこの光景を飽きずに見続けてた。「なぜ、いま?」。初めての経験に素朴な疑問が湧いた。「もしかしたら、キキちゃんはエキノコクス(狐の感染症)だったのかもしれない。自分の死期を悟って子供にテリトリーを教えに来てたのかもしれない…」

※梅雨空と相まって、やるせない哀しさが胸を覆う。「なぜ、いま?その真相を知りたい!」。が、真相はキキちゃんたちが道の奥に消えてしまった今、明らかにならない。

(同居人と爆睡するクルル。世の中、こんな平和でありたいものだ!)

※麻原彰公こと松本千寿夫死刑囚と元教団幹部、7人の処刑が一気に執行された。「なぜ7人一気だったのか」「なぜ今だったのか」元オウム事件の「なぜ」も霧の中に消えた。世の中には「なぜ」が多すぎる。

★大雨特別警報が発表される中、200人近い犠牲者が出そうだ。自然現象とは言え人災の側面もあるだろう。犠牲及び被害を受けられた方々、地域に心からのお見舞いを申し上げたい。