【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

 [タンチョウな日々]

※「田舎の暮らしは単調」という意味じゃない。ましてや「日本の空を覆う哀愁籠もる韻律の短調」という意味でもない。特別天然記念物「タンチョウ」との共生・共存と言う意味だ。

※実は、絶滅したとされてた「タンチョウ」を見つけたのは、阿寒町入植の開拓民「山崎貞次郎」さん。貞爺はことに厳冬だった1951年のこの冬、自分の畑に飛来した大きな鳥に魅せられた。


(8月なのに…と同居人は言うが、タンチョウは渡り鳥じゃない。留鳥だ。背景は中学校)

※「なんて品あるきれいな鳥だべ!」空腹そうにしてた数羽の大きな鳥たちに、自分たちの冬の食料でもあるトウモロコシの種を雪の上に蒔いてあげた。すると鳥たちが食べ始めた。

※ここから阿寒町のタンチョウ保護活動が始まった。餌のない冬場の“人工給餌”。小中学校の教育の一環として校庭に餌場が作られ、保護活動がTVニュースなどでも取り上げられた。

※保護活動は急速に全国区となり、各地からトウモロコシが届いたりもした。発見から77年、当初の絶滅危惧の38羽から、現在の調査によると1300羽ぐらいまで回復してるという。

(結構警戒心が強い個体だ。自分は♂じゃないかと見込んだ)

※直径1kmほどのテリトリーを持つタンチョウは、釧路湿原だけでは住宅難となった。写真は、釧路湿原から移住した夫婦だろう。草刈りをしたウチの目の前の空き地に舞い降りた。
※中学のグラウンドにはしょっちゅう来てるが、ここまで近づいてきたのは久々だ。草刈りの後には虫が労なく手に入るのを知っている。ウチから道路を挟んで約20m。静かに撮影した。


(どちらが♂か♀か「鶴の一声」と言われる大きな声で鳴いてみないとワカラナイ)

※これが真の共生、共存かはわからない。数が増えることによって、交通事故や農家の被害なども増えてきた。が、少なくとも乱獲、食肉してたりした時代の意識は変えられただろう。

※そう言った意味で「タンチョウな日々」は自分にとってはウレシイっ!不正、欺瞞、隠蔽、パワハラ…ダークで陰湿で暴力的な権力が空を覆う「短調」な社会より遥かに上等な日々だ。

★台風21号がモーレツな勢力を保ちつつ上陸、列島を縦断しそうだ。被害が心配だ。自分を含めて、皆さん、個人、個人厳重な警戒と、被害予防対策を。それにしてもやれやれ、ですね。