【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

「-31.8℃の、と・な・り」

※埼玉県の熊谷が「日本一暑い町」を誇りにしてるのと同様、北海道陸別町も「日本一の寒」誇りにしてる。否、誇りにするというより両方共「やけくそ気分」だろう。

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(-30℃ともなると雪はサラサラのパウダースノー。結晶が一つ一つキラキラ輝く)
 

※その陸別町と接してはいないものの、阿寒町は尾根一つ隔てた隣町。陸別が今季全国最低気温31.8℃を記録した朝の予報気温は、氷点下28℃だった。感覚では30℃は行ってたと思う。口がうまく回らない寒さ。他人と話したくない寒さである。

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(道路から1mほど盛り土されてるので、除雪の重機が脱輪しないための目印)

※なのに大先輩モリシュー氏は後輩を伴って「その極寒の釧路を体験したいんだっ!」という。「いろんなスケジュールを考えりゃ、今しかねぇだろうっ!」。

※うん、分る!彼は、奥さんをもう15年も介護してる。疲弊しきってる彼を息抜きさせてあげたい!それに自分には彼の希望に報いる恩義と、元気づける責任がある。

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(山側に押し込んだ雪の壁。2m程はある。この雪壁が解けるのは4月中旬だ)

※で、「了解!歓迎します!」と返事した。が、「Travel」の語源は「Trouble」だ。神代の昔から「旅」に出ることは「困難、災難、もめごと」に出会いに行くことだ。現代が幾ら便利になったところで、その真理は変わるまい。ことに冬場はホワイトアウトになれば生命を失いかねない。

 

※「どんなものが必要なのか教えろっ!」と彼は言う。で、念のため外出時の装備を写真に撮った。ある、ある・・とんでもない装備が必要だ。上から言えば、「帽子」「マフラー」「ダウンジャケット」「厚手手袋」「オーバーズボン」「厚手靴下」「滑り止め付ブーツ」、さらに「ホッカイロ」「マスクとゴーグル」も必要だ。これらは、本州で着る冬場の標準装備、「長袖の肌着やタイツ」「暖かめのズボン」の上から装着するものであることは言うまでもない。

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※また、車のトランクには「雪かき用のスコップ」「長靴」「ホッカイロ」「毛布及び寝袋」[チェーン」「バッテリーコード」「スタック脱出用のボロ布」の常備は当たり前だ。ともかく最果ての冬は物入りだ。開拓民たちはどうやって耐えたんだろう。

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(滑り止め底のブーツ。この形状でもアイスバーンの上では何の役にも立たない)

 

※実は、結論からいうとこの企画は春以降に延期になった。本州をも襲った史上最強の大寒波と奥さんの体調、そして後輩の仕事の調整のためである。自分にとっても延期になったことはよかった。ヒコーキが飛ぶか飛ばないか、雪が降るか降らないか、悩む必要がなくなったからだ。やはり個人にとっては、来道冬より暖かい時期のほうがありがたい。

 

※この寒波はここ一週間ほど続きそうだが、国会でも史上最強の寒波が続いてる。「シンゾーさんにぼう力をふるわれています。先生、なんとかなりませんか。」