【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

「神の恵み」

オオバナノエンレイソウニリンソウ、緑の三重奏。裏山の上部まで続くお花畑)

 

※エゾヤマザクラが葉桜になる頃、毎年、家の周辺はオオバナノエンレイソウ(大花の艶麗草)やニリンソウタンポポのお花畑と化す。当地が最も光り輝く季節と言っていいだろう。柳や白樺の樹木からは若緑の新芽が吹き出し、薫風は緑の香りと味がする。

 

オオバナノエンレイソウ。開花まで10年かかるという)

 

※コゴミ、フキ、タラの芽・・・山菜たちは、それぞれの場所でそれぞれの命を謳歌し始める。本州でいえば初夏に当たるだろうか、住人たちは極寒に耐えた自分たちへのご褒美として「神様が与えてくれるみ恵み」に感謝しつつ、お裾分けを有難く頂く。

 

先住民アイヌも、極寒の地の春を「カムイ」に感謝しつつ、

その恵みを押し戴いたに違いない。

(コゴミ)

 

※・別といふ地名教はる花見かな (鈴木総史)

道新俳壇「十七音の旅」(櫂未知子)が紹介した俳句だ。俳人櫂未知子は『東京から旭川に赴任して、現地になじもうとしている作者の句』として、自らの幼時を思いだす。

 

※『別、すなわち「ベツ」。たくさんあるな、と思う。余市の実家に近い積丹半島には「余別」があったし、江別、芦別、登別、士別、紋別、など道内にはいくらでもある。アイヌ語由来のこの「ベツ」を語れば、時間はいくらあっても足りないのではないだろうか。川を意味するというこのアイヌ語を静かに掘り下げてみたい』。

 

(「神の恵み」タラノメをホンの少し頂き、天婦羅に)

 

※同様に「キエフ」から変更されたウクライナ語の「キーウ」を掘り下げれば、時間はいくらあっても足りないだろう。もし、今後「キーウ」が「キエフ」に再度戻れば、時間はもっと足りなくなる。プーチンは歴史にせっせと悪名を積み重ねるばかりだ。

                 ◆

※直近の情報では、ウクライナ軍がロシア軍を押し戻す地域が出てきたという。アイヌ語の「ベツ」が妙に染みてくる。川の流れが少し変わったのか。世界の世論が後押ししてるのか。ウクライナに「神の恵み」が届きますように。勿論、西側の大量の武器も!