【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

「梅雨寒」

※「いいなぁ、北海道には梅雨がないんだよね」。友人たちはよくそう言う。「ちょっと待て、北海道には“蝦夷梅雨”という立派な梅雨がある。気象庁が「梅雨」と認めないだけだっ」と自分。難しい気象現象の説明ををすっ飛ばせば・・・

 

(ハシドイ。東アジア産モクセイ科ハシドイ属。釧路市の花のひとつ。丁香花と書く)

 

※「梅雨」は南の小笠原気団と北のオホーツク気団のせめぎ合いの間の「梅雨前線」がもたらす雨の多い暑いジメジメ天気。“蝦夷梅雨”は「冷涼湿潤」のオホーツク気団がもたらす冷たいジメジメ。ま、どちらも、多雨、どんよりジメジメというワケだ。

 

(サワシバ。カバノキ科の落葉高木。沢の柴。ホップに似ている実を垂らす)

 

※だが、今年は小笠原気団の勢力が強く、一気に「梅雨前線」を北に押し上げた。だから”蝦夷梅雨”じゃなく「梅雨前線」による「梅雨」が北海道にも・・・というワケだ。気団のせめぎ合いのせいか、30℃を超える日もあれば、ストーブを焚いてる夜もある。

 

※7月になってもストーブを焚く朝は心が寒い。「梅雨寒」という季語は気温よりも心が寒いんだと思い知った。「せめて、心だけは温かくなろう。ストーブを消そう」・・消したストーブの温もりがまだ残る中、日本中を「梅雨寒」「梅雨冷」が襲った。

 

(・訪ねれば夏草だけの住所かな  おかめ)蕗の背高は窓の高さを優に超える)

※その日からTVに齧りつきだ。凶弾は胸の血管と心臓(心室)を破壊し、即死の状態だったと医師は説明した。言葉が見つからない。TVを食い入るように見つめるだけだ。「寒い」。その夜も次の朝も、さらに次の夜もストーブを焚く。ウクライナも寒い!

(赤いダイヤは小豆。黒いダイヤは石炭。クルルの頭には黒いダイヤマークが)

 

★「梅雨寒」の、この3日間、報道現場は暗殺と参院選で「熱く」燃えていた。だが、TV局(企業サイドかもしれない)はCMを自粛し、東日本大震災時と同様、ACジャパン公共広告機構)のアド・ボガシー(意見広告)ばかりが流れてる。

参院選自民党の大勝で終わった。さてさて、我々日本人は、いや、我々人類はどこへ行こうとしてるんだろう。