【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

私をスキーに連れてって!

目が覚めた時から、ある曲が頭の中で鳴り響いてる日がある。今朝はそれだった。
鳴り響いてる曲は、冬季五輪アルペン三冠王を始めて獲ったトニー・ザイラーの♪白銀は招くよ♪ 何と50年も前に流行った曲だ。なぜこんな古い曲が、急に頭の中に鳴り出したのか?

数日前、ザイラーのコルチナ・ダンペットー、アルペン三冠達成番組を見たせいかもしれない。いや、久々の抜けるような青空のせいかもしれない。もしくは昨夜舞った雪が、3cmほどしか積もらなかったからかもしれない。
「こんな日は雪掻きなんか忘れて、思い切ってスキーにでも行った方がいい」

決心してから30分後、スキー場にいた。やはり同じような思いの人は多いらしく、シンジラレナイほど混んでいる。リフトに人が並んでる姿を見るのは、コチラでは初めてだ。
真っ白な新雪、青い空、カラフルなスキーウェア、圧雪車、雪煙、リフト・・・「う〜ん、目に染みるなぁ」
スキー場ならではのお馴染みの豪華な五目チラシ風、風景だ。寒いけれど手足が伸びる。筋肉が柔らかくなる。ゲレンデを吹く風になる。バリバリと殻を破ったココロがスキー場の広さに広がっていく。
と、突然前を歩いてきたご婦人に鋭い声をかけられた!
「オヂチャン!!」エッ?誰?     何と姪っ子だった。
隣を見ると子連れ、亭主も来てる。「こんなところで、エッ、エッ、エッ?何してるの!」
向こうも適当な言葉が見つからないらしい。質問が相当トンチンカンだ。見りゃ分るだろう。それにしても驚いた。
まさかこんなところで出会うとは。人はどうやら似たことを考えるらしい。
一家は、もうソリ遊びを終えてウチへ来るのだという。突然「私をスキーに連れてって」という映画のタイトルを思い出した。今日「私をスキーに連れてって」と呼びかけたのは、姪っ子とのシンクロニシティ(意味ある偶然)だったのかも知れぬ。