【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

オオカミは3代でイヌになった!

※ロシアで興味深い実験があった。「野生動物と人間は一緒に暮らせるか?」を調べる実験だ。彼らはオオカミの代わりにイヌ亜科のキツネを使った。実験にはまず1%のおとなしいキツネが集められた。繁殖3代目、キツネたちの反抗は極めて少なくなることが分った。
※8代目では、何とキツネは自ら人間に近づいてくるようになる。50世代目では「人間のトモダチ」に変化したという。キツネの性成熟は10か月と言われてるから、野生のキツネは何と50年で「人間のトモダチ」になってしまったのである。

(おすわり!の命令に従って1歩も動かない柴犬ナナ。ひとたび聞いた人の声は決して忘れないでサッと駆けてくる)
※彼らは、この実験からオオカミの場合は、キツネよりもはるかに早く「人間のトモダチ」になったと結論付けた。「人間のトモダチ」になったイヌ達はその後、自らの祖先であるオオカミたちに別れを告げ、人間と一緒に生きる道を選んだのである。
※イヌ達は人間と一緒に仕事をするのが喜びとなった。また、人間達はイヌに残存するオオカミの習性を利用して様々な犬種をつくりだした。犬種の数は膨大な量に上り、交雑種まで含めると数えきれない。最近じゃコーヒーカップに入る超小型犬まで出現してる。

(飼い主の目の動きを見ている。次に私がやるべきことは?最近AIロボットも同じことをするのがあるようだが…)
※人間と一緒に生活する道を選んだのがイヌにとって幸福だったのか、不幸だったのか、それはわからない。だが、人間は6種類のイヌの声を理解できるという。つまり人間はイヌと意思を通わせることが可能な関係になった。
※イヌはどこかでオオカミの脳を変化させ、他の種類の生き物と意思を通わせながら生きる道を歩み始めた。いがみ合ったり、殺し合ったり、疑心暗鬼で闘争準備をするなどより、はるかに大胆な「脳の変革行動」をしたのがイヌだった。人類が「取り戻すべきは」何なんだろう…。英公共放送BBC「地球伝説」は視聴者にそう問いかけている。