【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

ブリザードと春一番

まるで地下鉄が地中を走るような轟音が聞こえる。
東京の246号沿いのアパートで寝ているみたいだ。
そう、かつてそんなところに住んでいたこともあった。
ここは一体どこだ!オレはどこにいるのか?
悪夢にうなされたように目を覚ますと、阿寒だった。
地下鉄のような轟音は、風の音だった。
カーテンをチラッと開けてみる。
風が牙を剥き出しにし、道路のアスファルトを、削ぐように
雪煙を走らせている。裏山は吼えていた。
風の収まった翌日の午後、友人からメールが入った。
「そっちは30mだって?コチラは27m。春一番だ!」
ウン、ウン、そちらも風が強かったのね。
でもなあ、そちらは春一番でしょ?コッチはブリザード
二ヶ月のタイムラグがあるのよね!
その2ヶ月の時間差が何をもたらしてるのか?
知識の差?賃金の差?労働時間の差?エネルギー費の差?
折しも新潟や、富山では高潮被害が発生した。
どこに住むのも何かを犠牲にしなけりゃならないんだ。
オレが犠牲にしてるのは何なんだろう?考え込んじまうなあ。