【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

世界天文年!

50歳以上の方々への質問です。
「40年前の1969年7月21日、あなたはどこにいましたか?何をしてましたか?」覚えてない人も多いかもしれない。でもこの出来事を言えば大抵の人は思い出すだろう。
『人類初めて月に立つ』
そう、アメリカの「アポロ11号」が人類史上始めて、地球以外の星に足跡を記した日である。

45歳以下の人にとっては「ふ〜ん、そうなんだ」ぐらいの出来事かもしれない。が、不肖ワタクシにとっては、かぐや姫やウサギがいるはずの月に、人間が到着した日だ。忘れてなるものか!月から届くボヤケタ中継画面をジッと見つめていた。能登の旅館の従業員部屋だった。
宇宙は子ども時分から頭のかなりの部分を占めていた。まあ、子どもは大抵そうだけど、「自分は宇宙人かもしれない」と思ってた時期もある。高じてSFを随分読んだ。お陰で宇宙論や高名な宇宙学者、物理学者などの名前も結構覚えた。この齢になっても宇宙の神秘から離れられない。
7月31日、白い翼竜のような怪鳥は米ケープカナベラル基地にフワリと着陸した。宇宙飛行士「若田光一」さんが、4ヵ月半に及ぶ日本人初の宇宙長期滞在から帰還した瞬間である。
感慨深かった。40年前の7月の光景がまざまざと蘇った。だが、いまの若者達に、40年前世界中が体験したコーフンはないだろう。宇宙テクノロジーは当たり前になっちゃったのだ。

もうご存知と思うが、今年はガリレオ・ガリレイが人類で初めて天体望遠鏡で天体観測してから400年になる。人類で始めて科学によって宇宙を覗いたガリレオは、さぞかしコーフンしたに違いない。
国連、ユネスコ、国際天文学連がそれを記念して世界天文年と位置づけた。世界中の人々に天文学と宇宙に深い関心をもってもらうためである。
果たして、次の世代、いや次の、次の、世代には、人類は何をめざしていくんだろう。ヒトはどこへ行くんだろうか?やはり宇宙しかないんじゃないか?
梅雨のわずかな晴れ間、夕刻の月をぼ〜っと見ながら、そんなことを考えてる。
因みに、若田さんが帰還したスペースシャトルエンデバー」の意味は、「希望」である。