【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

 フィッシング!

15:10。
「2時間だけだよ。晩メシまでには帰ってこなくちゃならん。それにしても暑いなぁ、ようやく夏だね。今年は夏がないかと思ってた。何しろ6月も7月も雨ばっかりだったからなぁ、嬉しい限りだね。川、水量どうだろう」
15:20。
「ウ〜ン、水量はまあまあっしょ。しゃぁけど濁ってるべ?こういう時は良いか悪いかドッチかだべさ。さて、どこから入るけ?」

15:45。
「入り場所、間違えたんじゃないかい?いや、いや、どもならん、小んこいのばっかりだ。餌、イクラじゃだめなんじゃないかい?甘塩がダメなんかもしらん」
「まさかぁ、サカナが味なんか分るわきゃない。笹濁りだから、イクラよりもミミズがいいのかも。ヤマメは流れてくる餌よく知ってるから」
16:20。
「参ったね、20cmのイワナ2匹と16cmのヤマメ一匹だけだ。来た!と思ったら、ゲストのウグイ、25cmさ。こんなの来ないで欲しいよなぁ。結構焦るじゃないか。いやぁ、あと1時間しかない」

「あのさぁ、いま思い出したんだけどさぁ、インターネットでフィッシングってのあるべ?あれと釣りはどんな関係にあんのさ?大体、あれってどういう意味なんかい?」

「オレに聞くなよ!オレがITオンチのことよく知ってるじゃん。でもな、昔聞いたところによると、インターネット使った詐欺で「釣り」のフィッシングと綴りが違うということだ。どうやら、ハッカースラングらしい。一本釣りで客を引っ掛けるみたいな感じもあるなぁ」

16:45。
「ダメだぁ、今日はダメ!そろそろ上がろう。まあ、いいじゃない。太陽ふんだんに浴びることできたし、とりあえず魚の顔を拝むこともできた。納竿しよう」
「アレッ、・・・これ、クマの足跡じゃないかい?そうだ!爪の痕くっきりあるもん!それもあまり時間たってねえべさ!ワッ、ワッ、ワッ、爆竹!爆竹!早くジェットホーン吹いて!早く!」
16:50。
「いやあ、とりあえず車に戻れて良かった。そういえば、今日は途中でカラスヘビにも出会ったしナア。何かさあ、アソビには危険が隣り合わせだね。インターネットの“フィッシング”にも気をつけなくちゃな」
「これで晩メシには間に合うっしょ!」