【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

諏訪大社・御柱(おんばしら)祭!

なんともラッキーだった。
長野県茅野市の友人を訪ねた日、思いがけなく諏訪大社御柱祭りに出会ったのである。長野県出身でありながら、恥ずかしながらこれまで、ナマで見たことはなかった。
このお祭りは、社殿の四隅にあるモミの大木を7年目ごとに建て替えるというもの。1200年も前から続いてると言われ、諏訪地方の6市町村21万人の住民がわれこぞって参加する。
お祭り期間は、八ヶ岳山麓の山奥から18m、重さ10tものモミの巨木を切り出し、「山出し」(1200人もの氏子と住民が12kmの道を藤の蔓で編んだ引き綱で曳航する)
「木落とし」(崖の上から氏子が乗った巨木を落とす)「川越し」(川を渡す)「里曳き」(町中を曳く)など、四月上旬から五月上旬まで、なんと一ヶ月にわたる。曳く巨木は全部で16本だというから、曳く人だけでも2万人近い!

このお祭りにかける住民たちの情熱には驚嘆するものがある。「御柱預金」をして、お祭り客たちの接待に備えたり、お祭り中、会社から解雇されることも覚悟で参加するのだとも言う。
もちろん、その勇壮さは凄まじいものがあり、これまでに怪我は言うに及ばず、死者も随分出ているという。

目の前をかなりのスピードで、「御柱」が曳かれて行った。人間の持つ思いの強さと、強烈なエネルギーの衝撃波が通り抜けていく。
地域コミュニティの崩壊が危惧されてる中、この伝統的行事がこれからもずっと引き継がれて行ってほしい・・。そんな思いが胆の中から沸々と湧き上がってくる。