【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

  小布施の春!

「アッ、お父さんだ!」
すれ違う観光客が口々に言う。見知らぬ観光客に「お父さん」と呼ばれる筋合いはない。変だな!
だが、しばらくしてから連れてる犬が、ソフトバンクのCM犬、“お父さん”に似てるのだと気がついた。
「お宅の犬ですか?“お父さん”によく似ていて可愛いですねぇ」。そんな風に言われると、そこはかとなく誇らしい気分になるもんだ。これは自分が生まれた町、小布施が他人から褒められると、そこはかとなく誇らしげな気分になるのとよく似てる。

20年間住んだ小布施町は、東西4km、南北5km、人口12,000の長野県では最も小さい町である。飯綱、戸隠、黒姫、妙高、斑尾と2000m級の美しい「北信五岳」に抱かれる町でもある。
この小さな町に、年間120万人の観光客が訪れる。土日祝日は表参道状態と言っても過言じゃない。
観光客のお目当ては、「北斎と栗」それにリンゴやブドウなどの果樹、農作物や、美術館、木桶造りの地酒、オープンガーデンなど多様に広がる。民間主導の町おこしで一躍、全国区になった。

それがどうした?と言われても困る。ただそこはかとなく誇らしい気分なのだ。なあに、汚い犬だって「CMに出てる犬と似てますね」と言われると嬉しいもんだ。
小布施小学校には今年、120名ほどの新入生が入学したという。彼らは20年後、この町を誇らしく感じるだろうか、いや是非誇らしく感じてほしい!それには大人たちががんばらなくっちゃ!

いよいよ春だ。小布施にとてつもなくいい季節がやって来る。