【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

 今年の一字、 『絆』!

今年も日本漢字能力検定協会が募集する「2011年の一字」が決まった。
案の定、「絆」の一字。応募総数496,997票のうち61,453票がこの字を選んだ。12,6%である。日本人の100人に13人弱が、「絆」を大切に思ったと言っていい。
「絆」という文字は、「糸」が「半分」と書く。『蚕や綿から紡いだ糸が、寄り合って太い「絆」が出来上がる』・・・そんな風に勝手に解釈してたが・・・大いなる間違いだった。

象形文字の字源によると、「半」は「牛」のこと。つまり「絆」は、「牛」を繋ぐための縄、というのが真実のようだ。
「繋ぎ止める」などの意味が転じて、愛情の強い結びつきを意味するようになったという。
文字をよく見れば「絆」の「半」は、「半」じゃなく、「牛」に近いのである。ああ、浅学菲才・・・。
だが、写真の珍樹はどうだろう。
まるで、風雪に耐えて生き抜くために身を捩ってるみたいだ。これが「絆」でなくて何という?「木」偏に「半」と書いて「絆」と読みたいぐらいである。
今年ほど、ヒトとヒトの結びつきを実感した年は少ない。だが人間は忘れやすい動物だ。「羹に懲りても膾を吹かない」のである。だから、戦争は終わらない。
「絆」が、一過性のものにならなきゃいいんだが・・・。
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