【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

苔ガール!

▼“女子力”はどこまで広がるんだろう?最近知った“女子力”だけでも、「田ガール」(稲作農業女子)、「歴女」(歴史大好き女子)、「城ガール」(女子城跡探検隊)など、数々あるが、今度は「苔ガール」なるものが登場した。

▼「苔ガール」とは、“女子苔追跡隊”とでも言おうか、ひたすら苔を追っかけて、写真を撮り、生態を研究する女子のことである。彼女らがハマるのは、苔が♪カッワイイ〜♪かららしい。秘かに家へ持ち帰ってコレクションする、というような下劣な行為はあまりしない。ともかく鑑賞と生態研究が主なテーマなのである。

▼愛好家によると、日本には約2,500種、世界では何と24,000種ぐらいの苔が生息してるらしい。最近では、屋根などに緑のカーテンとして使用されるなど、究極のエコ植物として注目されているモノもあるんだそうだ。
▼そう言えば、15年程前、年商400億円のロシア貿易会社のトップを務めてたテッチャンは、苔には薬用成分があると言っていた。「シベリアトナカイの主食は苔。極寒の地であの巨体を支えるには、特別な栄養素と薬用成分があるに違いない!」エコ植物どころか、新薬の素となる可能性だってあるらしい。

▼いままでその生態のごとく、あまり光があたってこなかった苔。そこに惹かれていった“苔ガール”たちの感性はリクツをはるかに凌駕する。奥入瀬渓流じゃこれからの観光の目玉になりそうだという。
▼だが、何とかと秋の空とも言うじゃないか。今後、途中で“コケガール”になることなく、苔に光を当て続けていただければありがたいのですが…。