【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

”劣化”するもの、しないもの!

※大抵の“モノ”は、誕生した時が最高の状態である。言い方を変えれば、誕生した時から“劣化”が始まる、ということだ。新車然り、新築の家然り、電化製品然りである。だが、使うことによって価値が上がる“モノ”もある。楽器はそのひとつの例と言えよう。

※写真は、不肖ワタクシが友人より禅譲を受けたウクレレである。ギター・ウクレレメーカーとして有名だったマーチン社製1960年代モデル。購入時は確か¥30,000だった。もっとも当時、大卒の初任給が¥25,000程度だったから高価品だったには違いない。

※ではこのウクレレ、現在どんな値がついてるのか?「エ〜ッ、¥200,000超えっ?」と言う事らしい。そりゃそうだ、マーチン社は素材のマホガニーが品薄なことから、30年ほど前ウクレレ製造を止めた。もはや骨董品。¥1,000,000に近いものもある。

※マーチンのウクレレは製造年数が経つほど材質が乾いて音が軽やかになるという。しかも音が直進するという。まさに評価どおり!我がウクレレも指が当たる部分は擦れて薄くなってきた。が、20年前より遥かに乾いて軽やかな音が出る!“劣化”どころか、“〇〇”だ!

※が、この〇〇に該当する言葉が見つからない。辞書を調べたが逆義語や反対語がないのだ。何てこった、同居人より長い時間、人生を共に歩んできた愛おしきパートナーを褒める言葉がない!“モノ”及び“モノゴト”は、言語においても劣化する!のが科学方程式なんだろうか…。
※“劣”の字を分解すれば【『力』が『少』ない】と読める。『力』が『少』なくなった!つまり、権力が“劣化”したと感じたのだろうか、AB政権が突如、衆議院を解散しそうだ。さて、我々は今度は何を選ぶのか?何れにせよ、“劣化した国民”となることだけは避けねばならぬっ!