【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

 ♪森のドラム奏者♪

除雪車のエンジン音に、合いの手のドラム音が聞こえてくる。同じ目的を持って奏してるわけじゃないけど、実にフシギなリズムが醸し出される。時には♪キョッ、キョッ♪という、金属的なカスタネット音も入る。このジャムセッションは初めての体験だ。

※即興ライブを演出してくれたのは、一羽の「エゾアカゲラ」。北海道ではよく見かけるキツツキ科の小鳥である。体長23.5㎝ほど。雑食性で昆虫や蜘蛛などのほか、果実、時には菓子なども食すという。木をつつくドラミング音はとてつもなく大きく、裏山にこだまする。
※早速カメラを持ち出すが、動きが早くてなかなかファインダーに収まってくれない。2分もしないうちにライブは終了っ!♪キョッ、キョッ♪と乾いたカスタネット音を残し、裏山へ飛んで行ってしまった。残ったのは唸りをあげる除雪車の重低音だけである。

※「雪が降る降る 雪見てをれば」 山頭火のこの句を、天への恨み節として反芻してた大雪の翌々日。いつも通りボランティア・ブルで駆けつけてくれた近所のオジサンと「エゾアカゲラ」の即興ライブ。「共生」と言う言葉が何処からともなく聞こえ、天への恨み節は雲散霧消した。

★「イスラム国」人質身代金事件、ついに日本も砂嵐に襲われたっ!どうやっても仲良く「共生」することができない人間と言うものの、業の深さに、改めて心を引き裂かれそうだ。