【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

 三つ巴、四つ巴、バトルロイヤル!

当人達の必死のサバイバル戦争も、傍から見るといささか滑稽に思えることがよくある。
今日も、14:00きっかりに「メーンエベント」会場、阿寒国際ツルセンターのゴングは鳴った。タンチョウたちの給餌時間である。タンチョウの対戦相手は連日、オジロワシだ。
今日はたった一羽だが、少し遅れてご登場になった。(後にもう一羽がリングへ乱入することになる)
見ものはここからだった。いつもは圧倒的気迫でタンチョウを殴り倒すオジロワシに精彩がない。春愁なのか、満腹なのか?
彼は「タイム」を宣言!地上に降りてしまった。
写真には、少し気迫の足りないオジロとお余りを掠めるカラスの物欲しげな表情が写ってる。
と、そこへ場外からキタキツネが乱入、一目散にオジロに攻撃を仕掛けた。群スズメも小柄ながら戦闘に参加し始めた。気の弱いトビは、上空で同士討ちに余念ない。

こうなるとまさしく、プロレスの「バトルロイヤル」である。
オジロがキツネの攻撃を「こりゃカナワン」と退散したり、タンチョウがトビに空手チョップを食らわせたり・・・後半には、旭川からの便だろうか、人間の乗るヒコーキまで参加した。
外人を含む記録係(カメラマン達)は、アチラコチラで発生するフライイング・ボディプレスやハンマー投げに「ウォー」とか「アソコ、アソコ!」などとコーフンしてシャッターを押してる。
オールスタッフ顔見世興行は20分ほど続き、オジロの退場で幕を閉じた。今日は引き分けである。

実は、ここだけの話だが、最近この「バトルロイヤル」方式が東京・永田町「国会リング」で人気になってるらしい。ただしコチラは、「阿寒ツルセンター・リング」とは違い、場外乱闘、凶器を用いた反則行為、レフリー殴打などルールは皆無、「何でもアリのリング」である。
さてさて、どこで幕が引かれるのやら・・・。