【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

畑のバームクーヘン!

写真の光景を最初見た時、モダンアートの野外展かと思った。黒だけじゃなく白の立方体も緑の牧草の中にゴロゴロ転がってたからである。北海道新参者には異様な光景に写った。
聞いてみれば何て事はない、かつての煙突のようなサイロよりコスト安と言う理由で考案された「ラップサイロ」という牧草の保存方法だった。
総合技術の進化がもたらした酪農風景の変化だ。

(白と黒の違いの理由は分からない。緑との対比が童話チックだ)
この酪農風景に至る作業はすべてトラクターが行う。牧草を刈る→刈った牧草を揃える→揃えた牧草を巻き込み、通称“牧草ロール”と呼ばれる直径1.5m、重さ300kgの立方体にまとめ、ゴロンと大地に寝かせる。
“牧草ロール”は、横から見るとまるでお菓子のバームクーヘンのようである。
さて、作業はここで終わらない。“牧草ロール”を黒や白のビニールでラッピング、無秩序に転がす。ここでようやくラップサイロが完成。後は餌を与える時まで放って置けばいい。
牧草はやがてラップサイロの中で発酵し、おいしい餌(サイレージ)へと変化する。牛たちにとってはご馳走中のご馳走ある。
この一連の作業は、もはや北海道や酪農地の風物詩になってるという。これまでの酪農風景をイメージしてた人には自分同様、残念かも知れぬが、酪農も機械化の途を一直線に歩んでるのである!
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