【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

ジャパン生態系!

▼英語だと「Ecosystm」と簡単なのだが、日本語の「生態系」は説明するのがなかなか難しい。辞書には「生物群集やそれらをとりまく環境を、ある程度閉じた系であると見なしたとき、それをさしてこう呼ぶ」とある。
▼どうやら「生態系」は、「ある程度閉じられた環境内に生きる生物」と言っていいようだ。だとしたら、これは人間にも当てはまることになる。阿寒のタンチョウだってそのひとつだ。

レバノンの作家『アマル・ガンドゥル』は、世界各地に根を張って広がっていくイスラム教信者のことを「イスラム生態系」と書いた。イスラム教は、キリスト教、民主主義、資本主義、社会主義などさまざまな宗教、主義。政治システムによる閉ざされた環境の中で独特に生きる人間」ということを解いたのである。
▼とすれば、わが日本も実は、自ら閉ざした環境の中で独特な生き方をしている人種ではないか?国債を国内で保有しているからギリシャやユーロのような破綻はないと安心し、失業率はアメリカに比べればまだ低いと不安を払拭し、国内の政権争いに没頭する。
▼世界は資本主義の時代、民主主義の時代が終わったのでは?と危惧している時にここまで閉じてていいのだろうか?
まさに、これが「ジャパン生態系」というものなのかもしれない。もっとも我々はこうして何千年も生き延びてきたのだ。どこかの国や地域の辺境に位置しながら・・・。