【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

クールジャパン!


※「和食」がユネスコの世界無形文化遺産に登録された。背景には、日本人の伝統的な食文化への評価と世界的な和食ブーがある。メキシコ料理などに次ぐ5番目の登録。明るいニュースだ。
※だが、喜んでばかりはいられない。登録申請の背景には、日本人の「和食離れ」という危機感があったという。この10年来、和食は絶滅危惧種の様相を呈してたと言うから穏やかじゃない。料理学校でも和食コースを選ぶ生徒は少なく、イタリアンなどが人気なんだという。

※そもそも「和食」とは何だ?物の本によると「和食とは、二十四節気ごとにその節気を反映させた料理」とある。誤解を恐れずに言うと和食とは、「日本の季節・風土料理」のことだ。ならば、「餅つき」は和食の代表的な料理と言っていいだろう。

※餅つきは稲作信仰時代に端を発する。古墳時代後期(6世紀頃)には土器の蒸し器に痕跡があるという。1500年の伝統があるのだ。その日本人の伝統的な食文化を継承する集いが今週日曜日、親戚であった。年末恒例の餅つきである。
※早朝4:30から続々と一族が集まってくる。その数、老若男女合わせて23人。「北海道餅つき文化を守る会」と言ってもいいだろう。搗く米は約60㎏、俵1俵分である。研いだ米を→蒸す→仕込む→搗く→伸す→乾かす→切る→袋入れする。この作業を皆で分担する。

※搗き手の大変なのはモチロンのこと、餅をひっくり返す相取りも大変だ。ちょっとリズムが狂うと、杵で手を潰されてしまう。作業すること7時間、12臼搗いて餅つきは終わった。搗きたてのアツアツをアンコロ餅やキナコ餅、ナットウ餅にして一同、「イアタダキマ〜ス」

※さすがに機械餅とはキメの細やかさが似て非なるものだ。モチモチ、モッチモチである。「う〜ん…マンゾク、それに餅つき技術の若い者への継承も毎年進んでる…」このマンゾクを正月から3月ぐらいまでは味わえるゼイタク、これはまさにクールジャパンだぁ。