【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

安保法制違憲、“司法八方忖度”、認否しない?


※日ハムドラフト会議のゲン担ぎで左手でくじを引いた。すると傍聴券が当たった。よし、第3回「安保法制訴訟」裁判口頭弁論を原告団の一人として傍聴できる。まずは、よかった。

※73歳の人生で裁判所に入廷したのは初体験だ。予想通り、結構重苦しい空気が法邸内に流れてる。法廷内での様々な禁忌事項の説明があった後、正面の扉が開いて裁判官が重々しく・・・ではなく軽々と登場した。3人。女2人、男一人。いずれも30代と思える若さだ。


弁護団による意見陳述、続いて原告団の意見陳述書の朗読が始まった。原告団の意見陳述は3人。その後訴訟代理人の女性弁護士からの生活権の侵害に対する意見書が朗読された。


※朗読は更に続く。「第3準備書面(安保関連法の違憲性)の骨子」これがこの裁判の肝だ。ここでは鋭い言葉が並んだ。➀集団的自衛権の行使容認の違憲性➁政府解釈変更がどのような場合に違憲となるか➂解釈変更のための立法事実がなく合理的理由が存在しない。
※➃新3要件には説得力ある論理が存在しない。さらに後方支援活動の違憲性、改正PKO協力法による新任務賦与の違憲性、外国軍隊の武器当防護の違憲性…と違憲性の言葉が並ぶ。

※この間、約1時間30分。不肖ワタクシは資料に1度も目を落とすことなく裁判官たちの表情をチェックしてた。「果たして彼らに“戦争”の悲惨さが理解できるのか?意見陳述重さは伝わるのか?」ポーカーフェイスを強いられる彼らのこと。表情はなかなか読み取り憎い!

※・・・・と、3人目の意見陳述者の朗読が終わりに近づくころ、ほんの一瞬、女性裁判長の顔が歪んだ。唇が奇妙に歪んだ。「欠伸をかみ殺したっ!」欠伸をかみ殺したのだ!


※「安保法制違憲訴訟」は全国22か所、25訴訟が進行中だという。だが、司法は本当に憲法と向き合ってるか、「欠伸をかみ殺してないか?」疑念が深い!殆どが砂川裁判と同じに憲法判断を避けるんじゃないか?そんな疑念をぬぐえない。もし認否しないなら、裁判官は“人非人”である。


(ヒオウギアヤメ。檜の扇のような模様の花弁からそう呼ばれる。北海道特産)


★口頭弁論後、名古屋学院大学憲法学者の飯島慈明教授のセミナーがあった。タイトルは【自民党改憲案にどう向き合うか】。これは面白かった。次回紹介したい