【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

“オリンピックはスピリチャルなメッセージ”

北京奥運会(オリンピック)が終った。星野ジャパンも解体、ペナントレースに戻った。皮肉なことにオリンピックでメタメタだった連中が、のびのびと活躍してる。北京での、あの萎縮振りは一体何だったのか?そうも言いたくなる。
だが、北京オリンピックが204の国の人々の、スポーツ症候群を激増させたことは確かである。
かく言う私も、“ドングリ里親狂想曲”が一幕終了し、急にウォーキング熱が再発した。この4日間ほど、朝早くから再び4kmコースを歩くようになったのだ。早く起きてもオリンピック関係のニュースがないためだ!5:00に家を出る。「メタボ予防!健康自己管理、カッコいい!」などとブツブツ呟きながら必死で歩く。
途中、パークゴルフ場(パッティングゴルフと言ったらいいかなあ)の脇を通る。すでに5組の男女がコースを回ってた。早い!まだ5:20分だぞ。だが友人たちは「これがゴルフより面白い」という。「技術はいらないから、誰でもできる」「ゲートボールとは違って、いさかいが起きない」「歩くから体にもいいし、お金もかからい」「都会じゃ土地がないから、できないっしょ!」
というわけで、道東管内では大流行なのである。阿寒だけでも有料、無料を含めて6箇所もコースがある。何しろコースの中ほどには、“癒し空間、噴水”だってある。結構豪華な装置つきなのだ。
で、彼等は朝メシ前のひと遊びとて、パークゴルフに精を出す。その顔、顔、顔は、驚くほど和やか。会話も弾んでる。彼等もオリンピック後のスポーツ中毒症候群なのかもしれない。
さて、パークゴルフ場を過ぎると次のラリーポイントは、稲葉牧場。ここにはなついた挽馬が何頭もいる。今朝は「金馬」
(「きんば」じゃない、「きんま」だ)と名づけた牡馬。ご覧のように、たてがみと尻尾の毛が金髪である。コイツは一見シャイだが、実はすごく人懐こい。オレの声を聞くと、まっすぐ寄ってくる。で、用意していった氷砂糖を上げる。大分食べ方が上手くなった。上下に首を振りながら、口ん中の氷砂糖を奥歯のほうに導いてる。お陰で唇から落さずに済むようになった。学習能力が結構高い。こういう知的な奴が好きだ。乗ったことはないが、乗れば恐らく人馬一体になれる仲だ。
5分ほど、撫でたり触ったりしながら、「バイバイ、また明日ね!」。金馬がジッと見送ってくれる視線を背中に受けながら家に戻る。出かけてから、約50分。記録で言えば、一昨日と昨日の平均歩幅74cm、時速5.3km。まあ、少しはカラダも脳の筋肉も、鍛えられたかもしれない。血圧やコレステロール、血糖値も全て少し下がったに違いない。
北京オリンピックの評価はさまざまだ。アマチュアイズムはもはや霧の彼方、オリンピックにおいては“スポーツは政治であり、経済である!”。普段忘れてる国家と、それに対する忠誠心を思い出させてくれるツールでもある。だが、それはまた自らの体や、心への思いやりを思い出させてくれるタイミングの良い、機会でもあったようだ、少なくとも不肖私には。もしかしたら、それは世界の選手やアスリート達のスピリチャルな深いメッセージだったのかもしれない。ありがとう、北京オリンピック、というよりスポーツの祭典!“ドングリ里親運動”もエネルギー貰いました。