【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

過保護!

08年8月19日、「ドングリ育てて環境問題を考えて」と道新は書いた。
熊本のNPO法人「Ecoシティ研究会」と高田小学校5年生の生徒達が送ってくれたクヌギドングリの“苗木オーナー”を募集をしてくれたのだ。

多数の応募があり、苗木たちは里親に貰われていった。いまどうしてるだろうか?
ウチには去年の秋、13鉢が残った。過保護との非難を受けながら、越冬させるため部屋に置いた。もう1〜2年は手をかけてやらなくちゃ駄目だ!親心だった。

だが、ノッポ、中肉中背、ズングリ、(何でこんなに個体差があるんだろう?)の3兄弟しか生き残らなかった。
実は人間が快適な部屋の中は、クヌギの生存条件には適さなかったのだ。木も冬場は冬眠し成長速度を弱める。だから“年輪”という成長足跡が出現する。その自然の摂理を無視すれば、当然生存に影響が出る。

それが分ってるのに、今年も11月の初めに部屋に取り込んでしまった。何だか寒そうに見えたからだ。親馬鹿チャンリン、クヌギにとってはいい迷惑だ。「生きるも死ぬも勝手だろ?」
だが、親のほうとしては、一辺手を入れてしまったからには入れ続けるしかない。将来、問題が起こるという計算もなしに感情論が先走ったエゾシカの保護問題と同じである。

部屋の中はシバレル日でも14℃ぐらいまでしか下がらない。12℃以下の日が3日も続けば冬眠に入るはずのクヌギ3兄弟は、まだ緑の葉を着けながら休めずにいる。
「どうにかしてくれよ!」という身長1mノッポの抗議が聞こえてくる。今年初雪が降り始めた。いやはや・・。