【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

“生気象学”と健康の関係

昨夜から20mを超える暴風が吹いている。この風でかろうじて枝にしがみついてたアカタモやハコヤナギの葉っぱも殆どが吹き飛ばされた。見れば風の吹き溜まりには薄っすらと雪が張り付いている。「雌阿寒岳(めあかんだけ)から吹き飛ばされてきた雪」なのだそうだ。冬将軍の到来だ。
「こういう気象の変わり目は、捻挫の古傷が痛むんだ。だから明日は低気圧が通過する」。そう断言する知り合いの体内天気予報の確立は、当人曰く、「90%以上!」だ。何と最近の気象庁の“明日の天気”の確立よりも高いかもしれない。捻挫の古傷は、天気図の等圧線とつながっているのである。だが、そんなことで驚いてはいられない。
最近のデータ分析の結果、気象が人間のカラダに及ぼす影響はもっとはるかに広くて深い!ということが分ってきた。心筋梗塞脳梗塞、小児喘息、さらにはココロの病気「うつ」に至るまで、低気圧や寒波などの気象と、密接な関係が科学的に証明され始めたのである。つまり、人間は気象に依存して生きてるというわけだ。そりゃそうだ。人間は地球の上で暮らしてるんだからなあ。
しかし何でもっと早くこうした関係性が着目されなかったんだろう、と思ったら実は、ヒポクラテスの時代から概念はあったという。近代でも1955年にはパリで会議が開かれていたという。“生気象学”と言うのだそうだ。
「最近スポットが当たり始めたのは、ITの進化と予防医療という二本柱のお陰!」と関係者は言った。
「今じゃ、ウェザーレポート会社などが花粉情報や選択情報と同じように、“喘息予報”や“心筋梗塞予報”を毎日流している」。
知らなかったなあ。そうしたニュースがあれば、当人だけじゃなく家族、介護師などいろんな人たちが、情報をもって事態に対処できる。病気は予防がイチバンである。
「こういう研究が進めば、人間を含む全ての生物と気象―さらには―地球との関連性がもっと深く分ってくるに違いない!
そしてやがては、<地域社会も生態系も、地球も宇宙も全てまるごと生命場>というホリスティック医学との融合につながる筈だ」。
チョッとだけ嬉しい発見だった。
今日は上京する。東京も寒くなったそうだが、日中は暖かいらしい。ありがたい。心筋梗塞脳梗塞、うつの危険度は低そうだ。