【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

 スポーツ版「改革」「地域格差」!

人々は、白鳥のように氷上を舞ってみたかった。だからフィギュアスケートを考え出した。
雪原を走り回る野ウサギになりたかった。だから、クロスカントリースキーを考え出した。雪原を飛び回るハヤブサにもなりたかった。だから、ジャンプ競技を考え出した。
だが、人は動物のように簡単に雪や氷に馴染む訳にはいかなかった。雪や氷と馴染むためにさまざまな道具が必要だった。その“必要”がスケートやスキーやソリなどの道具・器具を生んだ。
道具はやがて、競技を生み、競技は巨大な設備を求めた。いまやスポーツは、道具の進化と巨大で近代的な施設・設備抜きには、語れなくなった。政治より遥かに「改革」志向、人間の肉体と道具・器具、施設の飽くなき変容を求めてるのである。
最近では、かの有名なオリンピック標語「より速く」「より高く」「より強く」に、プラスして「より華麗に」「より派手に」「よりアクロバチックに」を、さらには「より儲けに」を加えなければならなくなった。

その結果、道具の進化と競技のショー化、そして設備の近代化が、次々と未踏のスポーツ原野を開拓し始めた。スノーボードモーグルスキークロス、フリースタイル、ハーフパイプ・・・。
それがビジネスを誕生させ、進化スパイラルとなってビッグビジネスへの道を拓いた。スポーツマスコミが威力を発揮したからである。だが、それは同時に大きな「地域格差」「金銭格差」も発生させた。
人はこれからスポーツを通して何をしたいんだろう?どういう風になるんだろう?もし予測してる人がいたら、ぜひその洞察を、お教えいただきたい。
できれば内緒がいいのだが・・・。