【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

アロハ・スピリット!

▼どうやらGDP国内総生産)は幸せの指標とはならない。世界中の人々がそんな風に思い始めた。そこで注目され始めたのがブータンのGNH(国民総幸福量)だ。▼だが、金銭や物質よりも精神的な豊かさ、幸福が大切とする社会は以前からあった。そのひとつがハワイだと言ってもいいだろう。
▼もうご存知のように、ハワイでは「ALOHA」という言葉を日常的に使う。かつて日本人はこの言葉が、「さよなら」を意味するものとばかり思っていた。どうやら唱歌の「ALOHA OE」の訳が♪さらば〜ハワイよ〜♪だったからのようだ。
▼だが、ハワイ民族はこの言葉に、『愛、誇り、叡智、歓迎、信用、こんにちは、さようなら、ありがとう、そして、I LOVE YOU』 などなど、実に多様な気持ちを込めることが分かってきた。単なる挨拶の言葉じゃなかったのである。
▼研究者は、「時間や経験を分かち合う喜びを相手に伝え、心をつなげることの喜びの言葉。一言で言えば、相手を受け入れ、自分の精神そのものを相手に与える心」と解説する。「ALOHA」の言葉のままに生きる。その心のあり方、そのこと自体が、アロハスピリットだと言う。それは、まさしくGPH(人類総幸福量)ではないか・・・。

▼−15℃の極寒の釧路では、凍りつく地域住民を元気づけようと、少し年齢の行ったフラガール達が舞った。フシギなことに雪模様だった極寒の空が明るく光始め、太陽が暖かい日差しを届け始めた。最初は少し堅かった高齢者達の顔が和み始める。フラガール達も満面の笑顔。緩やかに、時が過ぎていく。
▼その緩やかな時を♪アロ〜ハ♪の言葉とメロディに乗せて被災地の皆さんに、紛争に明け暮れる世界の人々へ、そしてマネーだけが生きる目的のハゲタカ共に・・・。アロハスピリットは、永遠です。