【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

 西向くダリア!

▼いつもながら、植物には人間に理解できない「?」が多い。ま、彼らは彼らの価値観で行動してるのだろうから「ああ、そうですか」と黙らざるを得ないんだけど、それにしてもウチのダリアは、なぜ揃いも揃って西に向いて咲いてるんだろう。

(西側から撮ったダリア、つまり中国からみるとウチのダリアはこうなる。笑い顔してる)
▼ヒマワリが太陽に顔を向けるというのは、正しいかどうかは別として、分る。だが西を向くダリア、それも20本ほどが全て西を向いて花を咲かせてる話は聞いたことがない。
▼ダリアの原産地はメキシコからグアテマラだという。あの地域は、よく言えば自由奔放、悪く言えばてんでんバラバラ…のイメージがお似合いだ。一斉に西を向いて咲いてるのは、PKO南スーダンに派遣された自衛隊みたいな違和感がある。規律正し過ぎるのである。何か目的があるんだろうか?

(東側から撮ったダリアの裏面。アメリカ側から見るとこうなる。骨格がお見通しだ)
▼1500年前、日本じゃ「西」と言えば文化の香りと滴を慈しんでくれる方角だった。「西方浄土」つまり至福とユートピアがある方角だった。100年前も文明と技術は西から偏西風に乗ってやってきた。

(これも西側から見たもの。どうやら、サーカスという品種のダリアらしい。別名皇帝か?)
▼そのダリアが一斉に西に向いて花を咲かせる、西を見てる…そうかぁ、そういうことかぁ。1000年ぶりに中国からの、風が吹きまくるということかぁ。西欧の後は、中国。日本は、どこにもない民主主義を確立したはずなんだけど、はかない夢だったのかぁ…。そう言えば、かつてはダリアのことを「天竺牡丹」なんて呼んでたっけなぁ…。