【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

釧路湿原美術館第8弾!

イラク内戦!シリア内戦!南スーダン内戦!ガザ侵攻!マレーシア航空機撃墜!………世界はまるでパンドラの箱を開けてしまったみたいだ。不信といがみ合いと暴力の応酬……言葉で言い表すことはできない。
※―――今から69年前の1945年7月14日―――湿原の画家、故佐々木栄松(ささきえいしょう)は、釧路連隊区司令部に派遣されていた。「高台からわが家にシューッと爆弾が落ちるのが見えたんだ」
※後にそう語ったという米軍の釧路空襲で、彼は妻と当時10ヶ月の愛娘を亡くした。敗戦後、そのことで取材を受けると彼は「なんで心の傷を調べるんだ」「話せない」と返答したという。彼は妻と娘を亡くした後、どんな気持で絵筆を執ってたんだろう……。

(タイトル:「湿原の不凍沼」 厳寒でも不凍の沼がある。不撓不屈、希望を失なうなッ!と言うことか)

※国内を振り返れば……政治、司法、原発、外交、さらには脱法ハーブ、轢逃げ、誘拐殺人、通り魔殺人………Oh My God!あたかも自己破産に突進してるかのようだ!一体どうなるんだろう、地球も世界も日本も。「神のみぞ知る」なのかもしれない。

★画伯の作品群の中には、幻想の少女フローラ(花神)を描き続けたシリーズがある。愛娘を心の中で少女に育てた作品群だと言われてる。タイトル「落日のフローラ」には、花の冠を頭に載せた少女が深紅の背景の中に静かに微笑んでいる姿が描かれており、深紅の背景は釧路の夕焼けのようでも、戦禍の炎のようでもある。その色遣いは激しくもあり、哀しくもあり、優しくもある…。いつか紹介したいと思ってる。