【スローライフ阿寒】

自然の中に置かれると人は何を、どう、考えるのか、ゆっくり対話しながら生きたい

「道東探検隊、熱波を行く①!」

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(阿寒湖畔「アイヌコタン(アイヌ集落)」一軒、一軒は「チセ」(家)と呼ばれる)

 

※メールが入った。東京在住の友人「ナベ」からだ。「お~い、煮えてないかぁ?」。5月26日午後のことだ。そう、オホーツクの佐呂間町が26年ぶりに5月の高温全国記録を更新した日だ。その気温、何と真夏でもビックリの「39.5℃」。道民は青息吐息、瀕死状態。JRのレールも伸びきって107本が運休。まさに生命維持危険水域だ。

 

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オンネトーの神秘ブルーと活火山「雌阿寒岳」(左)と阿寒富士(右)
 

※じゃ、第2位はどこかっ?スマホで検索する。と、佐呂間町より西南100kmほど内陸、足寄町の「38.8℃」。歌手「松山千春」の出身地だ。そして・・・・道東探検隊4名はまさにその足寄町にある野中温泉へ、生命の危険を賭して向かっていたのである。

 

※野中温泉は、阿寒湖から西南へ15kmほどの山中にある「ポツンと一軒宿」。活火山雌阿寒岳の登山口にある。世界最長寿男性としてギネスブックが認定した113歳の野中正三氏が、この1月まで暮らしてた旅館でもある。

 

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(野中温泉入り口)

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(生まれて一週間のネコちゃんたちが迎えてくれた。母猫は大らかそのもの)

 

※旅館にお邪魔する前に、近くの神秘の湖オンネトーアイヌ語で古い湖、沼の意)を訪ねた。何回見てもこの湖は静寂な神秘輪に包まれてる。道東探検隊最長老大先輩「モリシュー氏」が叫び声を上げる。「すげぇ色だなぁ」。78歳にして草野球チームの現役選手である彼の声は、いつもベンチで大声を張り上げてるせいか遠くまで透る。

 

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(胸を衝かれる青さ。冬季は閉鎖する。スケートを滑った友人もいた)

 

※同チームのユーティリティプレーヤー「サッチン」も「神秘的ッスねぇ」と呻き声をあげる。アイヌの人々は、この湖に神の存在を皮膚で感じてたに違いないっ!やっぱり北海道は偉大である。季語の「山笑ふ」や「風光る」は本州とは別物の純粋さがある。

 

※掛け流し原潜の露天風呂に入った後、夕食になった。アイヌネギの天婦羅、名物ラワンブキ・・・山の幸が味蕾を薫風の如く駆け抜ける。飾り気のないさりげなさが実に心地よい。

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※久しぶりに飲んだビール(オイラだけ)や酒のせいで話は盛りあがる。阿寒湖畔で食べた昼食「ザリボナ―ラ」も話題に上った。こんなにリラックスして友好を深めてるのは何年ぶりだろう。同じ釜の飯を食べた仲間は気心がすべて通じて実に爽やかだ。

 

※だが、同じころ東京ではシンゾーがトランプを「炉ばた」で接待してた。当人同士は緊密さパフォーマンス演出に心を砕いてたようだが、何と実のないっ!俺たちだって明日は、「炉ばた」発祥の地「釧路」で「岸壁炉端」だぜっ!

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(害来種ウチダザリガニを駆除するため食用として提供。エビのような味で実に美味。阿寒湖一帯では「レイクロブスター」と呼んでいる。環境問題挑戦へ一石二鳥)

 

※「おめぇ~ら舐めんなよ!おめぇ~らが国賓なら、俺とサッチンは道賓だぁ」モリシュー氏がテレビに向かって叫ぶ。「そうだ、そうだ」と一同っ!こうして「ポツンと一軒宿」の一夜は、エアコンなどない部屋の窓を開けて、すでに冷気になり始めた風を取り込みながら熱く過ぎていくのだった。

 

※こんなに気持のいい夜を政治屋は過ごせるんだろうか?少なくとも、オイラよりは汚泥に塗れた夜を過ごしてるに違いないッ!

 

 

★次回は熱波が続く二泊目の、釧路の夜をレポートします。